10月14日(金)、夜のクロージング上映に先立ち、釜山市内で韓国メディアに向けた記者会見が実施された。
石川慶監督は「釜山(映画祭)は我々アジアのフィルムメーカーにとって夢のような場所。そのクロージングに選んでいただけて光栄」とコメント。
今回で映画祭への参加が3回目となる妻夫木は、「釜山の人たちはいつも温かく迎えてくれ、そして映画をとても愛していると肌で感じます」と印象を語った。
そして夕刻、映画祭のメイン会場であれる映画の殿堂にて行われたクロージング上映。10日間に及ぶ釜山国際映画祭の締めくくりとして約5,000名の観客が集まり、妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、石川慶監督の4名がレッドカーペットに登場すると、会場は盛大な拍手に包まれた。
華やかなレッドカーペットに続き、クロージングセレモニー(閉幕式)が開始。各部門の表彰が続き会場が熱気に包まれる中、いよいよクロージング作品として本作が紹介され、キャストと監督が舞台上に登壇。
妻夫木は、「こんにちは、妻夫木聡です。お会いできて嬉しいです。」と堂々と韓国語で挨拶をすると、会場からは大きな拍手と歓声が上がった。クロージング作品に選ばれた気持ちを問われると、「言葉が通じなくても映画というもので世界はひとつになれるという素晴らしさを教えてくれたのが釜山(映画祭)でした。今回、『ある男』でまたここに来れたことをとても嬉しく思います。」と熱い心境を語った。
これから本編が上映される会場に向けて安藤は、「釜山のみなさんがどのように受け止めるのか、興味深く楽しみです。」と期待を述べると、窪田も「少しでも沢山の人に、皆さんの胸に、届いてくれた嬉しいです」と語った。
最後に監督が「本作は日本社会が抱える問題を描いていますが、同時に世界にも共通するテーマだと思うので、映画を楽しんでいただきたい」と締めくくり、会場からは再び大きな拍手が沸き上がった。
(C)Busan International Film Festival