アカデミー賞®俳優 主演最新作 「アーティスト」ジャン・デュジャルダン 「ターニング・タイド」ヴィルジニー・エフィラ おとなの恋の測り方

アカデミー賞®俳優ジャン・デュジャルダンが送る逆身長差だけど”最強のふたり”が織りなすフレンチ・ラブストーリー

人間だれしも完璧な人なんていないもの。だからこそ幸せを掴むチャンスは、どんな人にだってきっとあるはず!南フランス発の、粋でハートウォーミングな極上のロマンティック・コメディが到着した。アレクサンドルは知的で優しくユーモアにあふれた、ほとんどパーフェクトなナイスガイ。だがひとつだけ気になる点が……。
美しく聡明な弁護士ディアーヌは偶然、建築家のアレクサンドルに出会う。彼女が3年前に離婚したと知った彼は、積極的にディアーヌにアプローチする。一方ディアーヌも、快活でポジティブで、自分の弱点―彼はディアーヌよりとても背が低いのだ―すらジョークにしてしまう彼に魅せられて行くが、そんな2人に周囲の風当たりは強かった。
アレクサンドルを演じるのは、映画『アーティスト』でフランス人俳優初のアカデミー賞®主演男優賞を受賞した演技派、ジャン・デュジャルダン。ディアーヌ役には『VICTORIA(原題)』でセザール賞主演女優賞にノミネートされ、フランスでロマコメの女王としても人気急上昇中のヴィルジニー・エフィラ。本国フランスで、「ときめきのコンビ」と称された彼らが、ちょっぴり辛口のユーモアも含め、絶妙のコメディ・センスをスクリーンに開花させる。可笑しくてチャーミングで、最後にはほろりとさせられる、大人の恋の物語を堪能したい。

”おかしくてスイートな感動作!” -CULTURE ALT ★★★★★

「オトコの価値は、何で決まる?」究極の選択に、彼女が出した答えは-?

敏腕弁護士のディアーヌは、女たらしの夫と3年前に離婚。だが仕事のパートナーでもある彼とは毎日オフィスで顔を突き合わせるため、口論が絶えない。今日もむしゃくしゃする気持ちで帰宅した彼女のもとに、一本の電話が入る。相手の名はアレクサンドル。ディアーヌがレストランに忘れた携帯を拾ったので、渡したいという。彼の知的でユーモラスな口調に気分も一変、ほのかなときめきを覚えたディアーヌは、さっそく翌日彼と会うことに。久々にドレスアップをして、期待に胸を膨らませて待っていた彼女の前に現れたのはしかし、自分よりもずっと身長の低い男性だった。
 当てがはずれたディアーヌは早めに切り上げようとするが、茶目っ気たっぷりのアレクサンドルの話術にいつのまにか魅了されていく。リッチで知的で才能あふれる建築家の彼は、そんな彼女にいままで経験したことのないエキサイティングな体験をプレゼントしたいと申し出て、飛行場に案内する。あっけにとられる彼女の手を引き、セスナから一緒に空中ダイビングを試みる。絶叫の瞬間の後に訪れる高揚に、胸を弾ませるディアーヌ。すっかり意気投合した彼らは、次のデートを約束して別れる。
 こうしてふたりの距離は急速に縮まっていったが、周囲の反応は穏やかではなかった。ディアーヌにいまだ心惹かれている夫は、相手が背の低い男と知ってショックを受け、アレクサンドルを侮辱する。ディアーヌの母親は、社会的体裁を気にして反対する。そんなムードにディアーヌ自身の心も揺れ始める。自分は周りの目を気にすることなく、この人とつきあって行けるのだろうか。アレクサンドルと本当に心を分かち合えることができるのか。そんな彼女の気持ちを敏感に察知して、アレクサンドルは尋ねる。「僕たちまだ続けられるかな」。彼の複雑な気持ちを垣間見て、ディアーヌの心はますます彼への思いと不安のあいだで引き裂かれて行く―。
 全ての女性にとって永遠のテーマである「オトコの価値は何で決まる?」という問いに、彼女が出した答えとは?他人の視線や先入観に左右されがちな人間の心理を見つめさせるような普遍的なテーマも秘めた、ロマンティックで楽しいフレンチ・ラブストーリーが誕生!

ヴィルジニー・エフィラ(ディアーヌ)
1977年5月5日、ベルギー・ブリュッセル出身。『20 ans d'écart』(未・13)、『VICTORIA』(未・16)などでロマコメの女王としてフランス国内で人気急上昇。『VICTORIA』では第42回セザール賞主演女優賞にノミネートされた。主な出演作は『ターニング・タイド 希望の海』(13)など。出演最新作は『Elle』(16)。

ジャン・デュジャルダン(アレクサンドル)
1972年6月19日、フランス・リュエイユ=マルメゾン出身。1990年代初頭、自身のグループ“ヌース・ケ・ヌース”の一員として、スタンダップ・コメディアンとしてのキャリアをスタートさせる。人気テレビシリーズ「Un Gars, Une Fille」で広く知られるようになり、映画に進出。2011年5月カンヌ国際映画祭でロバート・デ・ニーロより最優秀主演男優賞を授与された『アーティスト』で、ゴールデングローブ賞のコメディ/ミュージカル部門の最優秀男優賞とアカデミー賞®最優秀主演男優賞を受賞。BAFTA賞(英国アカデミー賞)、インディペンデント・スピリット賞、全米映画俳優組合賞、ロンドン批評家協会賞など映画賞を総なめにし、世界的な評価を得る。2013年にはマーティン・スコセッシ監督『ウルフ・オブ・ウォールストリート』でアメリカ製作の映画に初出演を果たし、続いてジョージ・クルーニー監督『ミケランジェロ・プロジェクト』(15)にも出演。コメディからドラマ、大作から小品までこなしながら、様々な役柄で観客を驚かせ、魅了し続けている。主な出演作は『OSS 117 私を愛したカフェオーレ 』(未・06)、『99 francs』(07)、『海の上のバルコニー』『君のいないサマーデイズ』(ともに未・10) 、『メビウス』(未・13)、『フレンチ・コネクション-史上最強の麻薬戦争-』(未・14)、『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』(16)など。『トランスフォーマー/最後の騎士王』(17)に出演予定。

セザール・ドンボワ(ベンジー)
1990年3月10日、フランス生まれ。
主な出演作:『La princesse de Montpensier』(未・10)、『Borgia』(未・11)、『ザ・ウォーク』(16)。

セドリック・カーン(ブルーノ)
1966年6月17日、フランス・フォントネー=オー=ローズ出身。俳優、映画監督、脚本家。パリ映画高等学院で学び、1991年『鉄道バー』(未)で映画監督デビュー。長編2作目の『幸せ過ぎて』(未・94)で第43回ジャン・ヴィゴ賞及び第47回カンヌ国際映画祭でジュネス賞を受賞。その他の主な監督作品は『チャーリーとパパの飛行機』(未・04)、『よりよき人生』(未・11)など。

Director

監督:ローラン・ティラール
1967年2月18日、フランス生まれ。ニューヨーク大学で映画の勉強をし、芸能ジャーナリストとして働き、1999年に短編映画で監督デビューを果たす。脚本・監督を務めた『モリエール 恋こそ喜劇』(10)は第33回セザール賞脚本賞にノミネートされる。監督作品『プチ・ニコラ』(10)がフランスで観客動員552万人を超える大ヒットを記録。本作ではグレゴワール・ヴィニュロンと共同脚本を務めている。

『おとなの恋の測り方』という作品を
思いついたきっかけは、何でしたか?

美しい女性が背は低いけれどとても魅力的な男に恋をするという内容の、マルコス・カルネヴァーレ(Marcos Carnevale)監督のアルゼンチン映画『Corazón de León』(未)の権利を買ったプロデューサー、ヴァネッサ・ファン・ザーレンと会いました。その作品は2013年に母国アルゼンチンで大ヒットしましたが、他の国では公開されませんでした。ヴァネッサにこの映画のリメイクを制作して欲しいと頼まれたのです。僕には既に他の仕事が入っていたので彼女からの申し出は断るつもりだったのですが、翌朝その映画を観て、すっかり心を奪われてしまいました。題材は現実的であると同時に、力強く、独創的で、意外なものでした。僕はすぐにそのコメディの、真に感情に訴える力を見抜きました。映画自体は典型的な「南米映画」で、テレビの連続メロドラマとよく似たタイプの作品だったので、それを少し書き直してヨーロッパ風にするのは、いい考えだなと思いました。

アレクサンドル役にジャン・デュジャルダンを
起用した理由を教えて下さい。

脚本を仕上げた我々は、キャスティングの事を考え始めました。そこで「思い切ってジャン・デュジャルダンにオファーしよう!」となったわけです。元の映画の主役はアルゼンチンのスター俳優でした。本作も特別なセックスアピールがあり、明らかにカリスマ性のある有名な俳優の背を縮める事により、映画に楽しい雰囲気が出せるだろうと思いました。ジャンは24時間以内に引き受けてくれました。彼も非常に面白がってくれたので、彼のスケジュールが空く2015年春まで撮影を延期しました。ジャンは非常にプロ意識が高く、徹底した人です。『BRICE DE NICE』(未・05)や『OSS 117』(未・06)からは、彼が思い切った事を出来る俳優だと分かりますが、この作品では感情をより表現したかったので、彼をもっと控えめで真面目なタイプに描きたかった。彼は非常に直感が優れていて、すぐに僕の意図を理解してくれました。脚本や役者の選択について話し合う度に、僕は彼に実に感心したものです。

ディアーヌを演じる女優も、
すぐに見つかったのですか?

いいえ、僕はキャラクターをなかなかイメージ出来ずにいました。そこで、フランスではむしろ珍しい選び方をしました。何人かの女優さん達にオーディションに来てもらったのです。有名な女優も、そうでない女優もいましたが、全員がオーディションを受けました。ヴィルジニー・エフィラの事を僕はあまり知りませんでしたし、彼女の出演作もあまり観た事がありませんでした。しかしオーディションを通じて、彼女しかいないと強い感銘を受けたのです。彼女にはコメディの素晴らしい才能があり、驚くほど細やに演じることができる女優です。彼女は、ベルギー出身で元TVキャスターである事にコンプレックスがあるようですが、僕は彼女を、知的で極めて洗練された女性だと思います。

本作の撮影にはどのような特殊効果を使いましたか?

ポスプロ段階と同じ位の特殊効果を撮影中も使いました。今回、キャラクターを縮めるだけでは十分ではありませんでした。それだとアレクサンドルの頭と手が小さくなってしまい、クローズアップした時に奇妙に映るのです。しかし、撮影前にテストを重ねたおかげで適切なサイズが出せましたし、どのようなテクニックが効果的かもチェックする事が出来ました。CGの他にも、ジャンが膝まずいて撮影するといった簡単なものもありましたし(彼の肩の高さで撮る)、もしくは遠近法を利用したり(彼が小さく見えるよう、より奥の方に彼を置く)、更に複雑な、例えばディアーヌのオフィスのシーン、アレクサンドルがブルーノに邪魔されて椅子から飛び上がるショットについては、ジャンの着地点以外は部屋全体を40cmほど底上げして撮影しました。それらの作業全てが、極めて職人技の利いたものばかりでした。

完成した作品を観て、どう思いましたか?

初めて大人の映画を作った!と思いました(笑)。個人的な経験や悩みが、多少なりとも詰まった作品です。そして僕自身初めて、感情をより深く突き詰める事が出来ました。自分にとって挑戦的な作品でしたし、それを達成出来た事に、今の所一番満足しています。

Column

フランス最大の港湾都市で、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏の首府、ブーシュ=デュ=ローヌ県の県庁所在地。紀元前600年にギリシアのフォカイア人が築いた植民都市「マッシリア」にはじまるフランス最古の都市。天然の良港に恵まれるマルセイユは貿易の中心地として発展し、現在もヨーロッパ第3の玄関港として110航路、120か国・360箇所以上の港と連絡している。現在のマルセイユには、26 世紀にわたる町の歴史を物語る貴重な遺産がある。例えば、マルセイユの人々が町の守護聖人とみなしている聖母マリアに捧げられたノートル・ダム・ド・ラ・ガルド・バジリカ聖堂、ナポレオン三世がウージェニー皇后に贈ったファロ宮殿、ル・コルビュジエが設計したシテ・ラディユーズ、ユネスコ世界遺産への登録候補となっているマルセイユの停錨地など。マルセイユのもう1つの見どころである海岸沿いの入江地帯カランクは、町の中心からすぐ近くにある国立公園。有名な海洋学者ジャック=イヴ・クストーは、このカランクで最初のダイビングを行い、古代遺跡を発見した。 船で沖合い15分のところにあるイフ城は要塞として建造された。17世紀からは監獄として利用され、小説家アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」の舞台にもなった。

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