国際インド映画アカデミー賞5冠 悪役賞、新人男優賞、撮影賞、音響デザイン賞、録音賞
寝台列車を襲う武装強盗団。だがそこには、最強の特殊部隊員がいた。
エンタメ大国インドの本気!爆速エクストリーム・アクション!
監督・脚本:ニキル・ナゲシュ・バート 出演:ラクシャ、ターニャ・マニクタラ、ラガヴ・ジュヤル 2024年|インド|ヒンディー語|105分|原題:KILL|配給:松竹
11.14 Fri ROADSHOW
R15+

INTRODUCTION

イントロダクション
世界の映画祭が熱狂! ハリウッド・リメイク決定! アクション映画の新時代到来!

この秋、誰も見たことのないインド映画が日本に上陸する。手に汗握るスリルと興奮を呼び起こすアクション描写の斬新さ、激しさの両面で、あの『ジョン・ウィック』シリーズ(14~)をも凌駕するとてつもない衝撃作、それがエクストリーム・ノンストップ・アクション『KILL 超覚醒』である。

舞台となるのは、インド東部ジャールカンド州から首都ニューデリーへの約1200キロのルートを疾走する特急寝台列車。そこに偶然乗り合わせた特殊部隊の最強戦士と、総勢40人の最凶強盗団一族との死闘の行方を、途中停車なし、逃げ場なしという究極のソリッド・シチュエーションとともに映し出す。

迫力と臨場感を徹底的に追求したリアル志向のアクション。圧倒的なスリルと熱量とともに炸裂する怒濤のバイオレンス。主人公の行く手に待ち受ける、予測不能にしてこのうえなく壮絶なストーリー展開。これらすべての要素をリミッター超えの強度で実現させた本作は、第48回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門でのワールドプレミアを皮切りに、世界各国の映画祭を席巻し、2025年国際インド映画アカデミー賞で5部門を受賞。その熱狂の渦はとどまるところを知らず、『ジョン・ウィック』シリーズのチャド・スタエルスキ監督によるプロデュースでハリウッド・リメイクも決定している。

STORY

ストーリー
特殊部隊の最強戦士 VS 最凶強盗団40人!

ラーンチー発ニューデリー行きの特急寝台列車が、40人の武装強盗一族に襲撃された。刀を振りかざし、乗客から根こそぎ金品を奪う一味の強欲なリーダー、ファニは、大富豪タークルとその娘トゥリカに目をつけ、身代金目的の誘拐をもくろむ。しかしこの列車には、トゥリカと永遠の愛を誓い合った対テロ特殊部隊の隊員アムリトも乗り合わせていた。軍隊仕込みの格闘術でトゥリカとその家族を救出したアムリトは、圧倒的に数で勝る敵との全面戦争になだれ込んでいく。やがてノンストップで走り続ける列車内は阿鼻叫喚の地獄と化し、誰にも想像しえない事態へと突き進んでいくのだった……。

相関図

KILL POINT

5つのKILLポイント
1

キルカウント42

劇中の激闘で命を落とす登場人物の数は、何とトータル42人。しかも爆破などで大勢がまとめて死ぬようなシーンは一切なく、格闘でひとりずつ殺されるのだから尋常ではない。本作のバトルの凄まじさを物語る数字だ。

2

飛び交う52種のナイフ

強盗団が使う主力武器のナイフは52種類も用意された。さまざまな形状や刃渡りのナイフのほか、マチェーテや鎌のような刃物が登場。撮影には安全が確保された小道具としてのナイフのみならず、本物も使用したという。

3

強盗団一族40人

特急列車を襲撃する40人のならず者は、ファミリービジネスとして強盗を繰り返す一族。若い現場リーダーとその父親である大ボスのもとで結束する彼らは、家族の絆を重んじ、仲間を殺したアムリトに報復の刃を向ける。

4

斬新な戦闘スタイル

アムリトが駆使するのは、イスラエルの“クラヴマガ”とフィリピンの“ペキティ・ティルシア・カリ”に基づく近接格闘術。ストリートで培ったケンカ殺法で襲ってくる強盗団との対照的な戦闘スタイルの激突に息をのむ。

5

逃げ場なき“走る密室”

列車内のセットは、実際にインドを走る特急列車の内部を緻密に再現したもの。しかも多様なカメラワークを可能にした優れもので、閉塞した空間で繰り広げられる乗り物アクションの次元を新たなレベルに押し上げた。

PRODUCTION NOTE

プロダクションノート
武装強盗団に襲われた 列車に乗り合わせた 監督の恐ろしい実体験に基づく オリジナル脚本

『KILL 超覚醒』のオリジナル脚本を執筆したニキル・ナゲシュ・バート監督のインスピレーションの源は、監督自身の若き頃の実体験にあった。インドでは武装した強盗団を“ダコイト”と呼ぶが、監督が大学時代に乗った長距離列車がダコイトに襲われたのだ。バート監督がその恐ろしい出来事を振り返る。「私が乗った列車が暗闇を切り裂くように進んでいた夜、ダコイトが乗り込んできたことがありました。奇妙なことに、私が穏やかに眠っている間に、隣の車両では乗客の荷物が奪われていたのです。そのとき自分が何も気づかなかったことに、何年間も罪悪感に苛まれました」

この驚くべき経験はすぐには形にならなかったが、バート監督の心の中にずっと残っていたという。実際の脚本は2019年11月から2021年8月まで1年10ヵ月を費やして書かれ、監督は劇中のすべての戦闘シークエンスを詳細に描き込んだ。「いつかこの物語が誕生することだけは確信していました。やがて脚本を書き始めたとたん、世界は新型コロナウイルスに見舞われ、我々全員がロックダウン下に置かれました。監禁状態の無力感と不安、そして怒りが紙の上に広がっていったのです。映画制作者として、この映画を心に思い描きながら、そのような感情に取りつかれていました」

CAST

キャストプロフィール
AMRIT

2017年にスタートしたTVドラマシリーズ「ポロス~古代インド英雄伝~」(S1~S5、全299話)で、ラクシュ・ラールワーニー名で主演を務め大成功を収め、本作で映画デビューを飾った。すでにダルマ・プロダクションズとの複数のコラボレーションが決定、観客の期待が高まっている。本作では数々の賞を獲得。新たなアクション・ヒーローとして注目が集まっている。配信中の最新作「ボリウッドをかき乱せ!」(Netflix)ではラガヴ・ジュヤルと再共演している。

FANI

インドのウッタラーカンド州の山麓出身のダンサー兼俳優。インターネットやテレビでダンス・パフォーマンスを見て独学でダンスを学び、『Dance India Dance』などの番組出演で成功を収めた。演技コーチのサウラブ・サチデヴァに師事し、最近では映画『Kisi Ka Bhai Kisi Ki Jaan』(23)でボリウッドのスーパースター、サルマン・カーンと共演。本作で国際的に高く評価され、多数の賞を獲得した。今後の出演作には、配信サービスZee5で始まるスリラー・シリーズ『Gyaarah Gyaarah』(24)がある。

TULIKA

デリー大学で英文学を専攻後、演劇の世界へ。独立系作品”Kaal Kothri”の主役で舞台デビューを果たす。演劇界で成功を収め、最優秀俳優賞などさまざまな賞を受賞した。2018年、TVFの『Flames』でTVデビュー。その後、BBC OneとNetflixで配信されたヴィクラム・セスの小説をドラマ化したミラ・ナイールの『理想の花婿』(20)でラタ役を射止め、認知を広めた。出演作であるNetflixシリーズ『How To Fall In Love』(22)はインドで初めてInstagram Reelsで配信された番組の一つとなった。BAFTAブレイクスルー・インディア2020/21の受賞者に選出。最新作の『Flames シーズン4』(23)はAmazon Prime Videoで配信中。

BENI

デリーのヒンドゥー大学で史学の学位を取得したのち映画の世界へ入り、1986年にデビュー。1990年まで国立演劇アカデミーに学び、翌年カンナダ語作品『Hijack』で主役デビューを果たす。1994年にヒンディー語作品『Droh Kaal』に出演して以降、11言語の300を超える作品に出演している。オーディオシリーズ等、声の出演も多く、実写版『ライオン・キング』(19)ではヒンディー語でスカー役を務めた。現在ではユーチューバー、講演者、探検家としても幅広く活躍している。

STAFF

スタッフ

20年以上に渡り活躍するインドの脚本家・監督。アヌラグ・カシャップ監督の『Black Friday』(04)でキャリアをスタートし、監督デビュー作『Salunn』(09)は国際的な評価を得た。Netflix映画『Long Live Brij Mohan』(17)、Amazon Prime Videoのドラマ『Rasbhari』(19~20)、『The Gone Game』(20)などのシリーズも手掛け、サニー・コウシャル主演の『Hurdang』は2022年に劇場公開後、現在Netflixで配信中。最新作『Apurva』(23)は批評家から高評価を受け、2023年のインドOTTプラットフォームで視聴数第5位となった。本作『KILL 超覚醒』はインド映画として初めて、ライオンズゲート・スタジオがアメリカとイギリスの配給権を獲得した。

インドの著名な映画プロデューサー。2013年、リテーシュ・バトラ監督作『めぐり逢わせのお弁当』を手掛け世界的な評価を獲得。後に短編ドキュメンタリー『エレファント・ウィスパラーズ:聖なる象との絆』(22/監督:カルティキ・ゴンサルヴェス)と『ピリオド―羽ばたく女性たち―』(18/監督:ライカ・ゼタブチ)でアカデミー賞を2度受賞した、インド独立系映画界を牽引する重要人物。

国際的に活躍するアクション監督・アクションコレオグラファー。『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15/監督:ジョス・ウェドン)、『WARウォー!!』(19/監督:シッダールト・アーナンド)、『FAN/ファン』(16/監督:マニーシュ・シャルマー)など数多くの作品を手掛け、高い評価を得ている。また、『スノーピアーサー』(13/監督:ポン・ジュノ)ではスタントマンを担当するなど、スタントマンやスタントコーディネーターとしても活躍している。

COMMENT

コメント

鮮烈かつ過激で、観たことがない!

チャド・スタエルスキ (『ジョン・ウィック』シリーズ監督)

インド映画の常識を覆す歴史的暴力革命!
“本当は怖いインドの闇”✖“韓国式復讐バイオレンス”
強烈な痛みとエモーションで叩きつける
シビれるほどに超激辛スパイシーな傑作‼

江戸木純 (映画評論家)

リュミエール兄弟の『列車の到着』から130年、暴走列車アクションはここまで進化した。本当に「痛い」ハードコアバイオレンス。観るのに覚悟がいります。でもアクションファンは絶対観て!

王谷晶 (作家)

「新幹線大爆破」の次にやってきたノンストップ列車ハードアクション
これはインド版「ダイ・ハード」だ!
いや、本家よりも凄まじい!あまりにすごくて泣けてきた
コンプライアンスという概念がインド映画にはないのか!

笠井信輔 (フリーアナウンサー)

こんな設定を思いついた瞬間、面白くなるに決まってる!と頭の中で想像する映画の斜め上をいく面白さ。次から次へとバトルし、やられて覚醒し、覚醒してもやられてさらに超覚醒の無限ループ。ボリウッドの底力を見せつける超アクション映画。ただ、これだけは言わせて欲しい。お前らヤリすぎやろっ!!笑

白石和彌 (映画監督)

列車版「ランボー×ダイハード」!従来のインド映画のイメージを覆す、歌も踊りも無いノンストップの展開。ワンシチュエーションのシンプルなストーリーながら、ただの“キリングマシーン映画”とは一味違う緩急あり過ぎる設定、その先には最高のカタルシスが詰まっています!

園村健介 (アクション監督)

列車という限られた空間で繰り広げられる戦いは、
緊張感に満ちていて非常にリアルです。
大切な人への愛が力となり、人は極限を越えて覚醒していく。
思わず体に力が入り、最後まで手に汗握る作品でした。

角田夏実 (柔道家)

インド映画はここまで進化したのか! と見る人は驚くだろう。
短い! 歌わない! 踊らない! 究極のアクション映画!
だが、舌を巻くのはそこじゃない。
インド映画の神髄――“エモーション”を保ったまま本作を仕上げた監督の手腕が
凄すぎだ。

松岡 環 (アジア映画研究者)

*敬称略・五十音順