田舎町でひとり農家を営む
田中淳一(相葉雅紀)は、
元妻・爽子(江口のりこ)と東京で暮らす
小学生の息子の一也(上原剣心)が、
突然ひとりで訪ねて来たのをきっかけに、
しばらく一緒に暮らすことになる。
ちょうどその頃から、近くの森では
不可解な怪奇現象が立て続けに発生し、
淳一が住む町でも、住民の不審死や
失踪事件が相次いでいた──。
そんな矢先、淳一と一也も偶然
得体の知れない“それ”を目撃してしまう。
「“それ”の正体とはいったい──!?」
淳一は一也の担任教師の絵里(松本穂香)と
ともに、怪奇現象に巻き込まれていくが、
それは未知なる恐怖の
始まりにすぎなかった──。
私がホラー映画を作り始めて、もう四半世紀が経ちました。ストレートなモダンホラーや、母娘の情愛を中心に据えたもの、近年では「恐ポップ」と称して、「恐怖と笑いが交錯する」作品など、手を替え品を替え、ホラーに挑んできました。その理由は、ホラー映画は時代の空気感を敏感に吸うものだと思うからです。
今作はかなり毛色が異なるホラー映画なので、困難な場面の撮影が多かったです。ジャパニーズホラーが誕生してから30年近く経っているので、そこからいかに脱皮しながら新しいホラーをお客様に提供していくか、今回ほど考えて現場でもチャレンジした作品はないかと思います。是非、劇場に足を運んで頂けますと幸いです。