カズオ・イシグロ絶賛の原作を映画化。第74回カンヌ国際映画祭<プレミア部門>正式出品、第65回ロンドン映画祭、第57回シカゴ国際映画祭、第46回トロント国際映画祭
かつてこんな日があっただろうか、かつてこんな日があっただろうか、
この先、こんな日が二度とあるのだろうか。この先、こんな日が二度とあるのだろうか。

世界中の映画祭で絶賛!

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第74回カンヌ国際映画祭〈プレミア部門〉正式出品
第65回ロンドン映画祭正式出品 第46回トロント国際映画祭正式出品 第57回シカゴ国際映画祭正式出品
第40回バンクーバー国際映画祭正式出品 第16回ローマ映画祭正式出品 第45回サンパウロ国際映画祭正式出品 エルサレム国際映画祭2021正式出品
第44回ミルバレー映画祭正式出品 第34回バージニア映画祭正式出品 第29回ハンプトン国際映画祭正式出品 マイアミ映画祭GEMS2021正式出品
第29回カメリメージ映画祭正式出品 第70回マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭正式出品 第45回ヨーテボリ映画祭正式出品 第24回SCADサバンナ映画祭 Discovery Award受賞<オデッサ・ヤング>
INTRODUCTION

イントロダクション

それは人生が一変した日曜日だった―。生涯心に刻まれた〈秘密の恋〉に息をのむ、傑作ラブストーリー それは人生が一変した日曜日だった―。生涯心に刻まれた〈秘密の恋〉に息をのむ、傑作ラブストーリー

カズオ・イシグロ絶賛の小説を
『キャロル』のプロデューサーが映画化

アカデミー賞®︎6部門にノミネートされた愛の名作『キャロル』のプロデューサーが、ノーベル賞作家のカズオ・イシグロ、ニューヨーカー誌ほかが絶賛、「最良の想像的文学作品」に与えられるホーソーンデン賞を受賞した小説「マザリング・サンデー」を映画化。
天涯孤独なメイドのジェーンは、英国名家の跡継ぎとの誰にも言えない身分違いの恋に身も心も捧げるが、たった1日がすべてを変えてしまう―。やがて小説家になった彼女は、その1日を生涯かけて手繰り寄せることになる。カンヌ国際映画祭ほか世界中の映画祭が絶賛。絵画のようなイギリスの風景、そして匂い立つエレガントな官能。秘密の恋に陶酔する、眩いほどに美しいラブストーリー。

新星×コリンファース×オリヴィアコールマン
アカデミー賞®︎受賞俳優の贅沢な共演が実現

主人公のジェーンには、今最も期待される新星オデッサ・ヤング。裸で邸を歩き回るシーンにも果敢に挑み、ジェーンの自由を求める心を大胆に表現した。若き英国紳士ポールには、大ヒットTVシリーズ「ザ・クラウン」でチャールズ皇太子役を演じ、ゴールデン・グローブ賞やエミー賞をはじめ各賞を席巻したイギリスの若き才能、ジョシュ・オコナー。愛する兄たちを失った憂いと、ジェーンへの恋慕を瞳に宿すポールを繊細に演じた。
さらに、『英国王のスピーチ』のコリン・ファースと、『女王陛下のお気に入り』のオリヴィア・コールマンという、アカデミー賞受賞俳優にして英国の至宝の贅沢な共演が実現。2人は『レディ・マクベス』で英国アカデミー賞にノミネートされたアリス・バーチが手掛けた脚本に惚れこみ、出演を快諾。我が子を戦争で亡くした母親の魂の慟哭を静かに深く体現したコールマンは、スクリーンに見事な奥行きを与えている。また、現在のジェーンにアカデミー賞®︎を2度受賞し、政治家としても活躍したグレンダ・ジャクソンが扮し、圧巻の貫録で観る者を魅了する。

英国の才能が豪華集結!
映画史に残る新たな愛のマスターピースが誕生

監督は世界各国の映画祭で注目され、カンヌ国際映画祭に正式出品された『バハールの涙』で高く評価されたエヴァ・ユッソン。スタッフにも英国の真のプロフェッショナルが集結。アカデミー賞®︎に3度輝き、『キャロル』や『女王陛下のお気に入り』も手掛けたサンディ・パウエルの、美しくも独自のエッジをきかせた豪華な衣装に目を奪われる。さらに、『クルエラ』で本年度のアカデミー賞®︎にノミネートされたヘアメイクのナディア・ステイシーが20代から40代のジェーンの時の流れを、繊細な特殊メイクで見事に表現した。
優美なイギリスを舞台に、たった1日で人生が一変した〈秘密の恋〉を描く、新たな愛の傑作が誕生した。

STORY

ストーリー

1924年、初夏のように暖かな3月の日曜日。その日は、イギリス中のメイドが年に一度の里帰りを許される〈母の日〉。けれどニヴン家で働く孤児院育ちのジェーンに帰る家はなかった。そんな彼女のもとへ、秘密の関係を続ける近隣のシェリンガム家の跡継ぎであるポールから、「11時に正面玄関へ」という誘いが舞い込む。幼馴染のエマとの結婚を控えるポールは、前祝いの昼食会への遅刻を決め込み、邸の寝室でジェーンと愛し合う。やがてポールは昼食会へと向かい、ジェーンは一人、広大な無人の邸を一糸まとわぬ姿で探索する。だが、ニヴン家に戻ったジェーンを、思わぬ知らせが待っていた。今、小説家になったジェーンは振り返る。彼女の人生を永遠に変えた1日のことを──

CHARACTER CHART

人物相関図

1924年
1948年
1980年
CAST PROFILE

キャスト・プロフィール

ジェーン・フェアチャイルド

Odessa Young

プロフィール

1998年1月11日生まれ。オーストラリア・シドニー出身。11歳から演技を習い始め、子供向けTV番組への出演が女優としてキャリアをスタートする大きなきっかけとなる。2013年に出演したオーストラリアのTVシリーズ“Wonderland”(原題)で注目を集め、映画女優への道を切りひらいた。ジェフリー・ラッシュ主演の“The Daughter”(15・原題)での演技によりELLE誌で“オーストラリアで最も明るい新星”と称され、オーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞最優秀女優賞に輝いた。2020年に出演した“Shirley”(原題)で主演のエリザベス・モスに引けを取らない圧巻の演技を見せ、メディアから絶賛された。その他の主な出演作に、2018年のサンダンス映画祭でプレミア上映され話題を呼んだ主演作『アサシネーション・ネーション』、ジョニー・デップ主演『グッバイ、リチャード!』(18)などがある。今後、コリン・ファースとトニ・コレットが共演するHBO MaxのリミテッドシリーズのTVドラマ、“The Staircase”(原題)への出演も決まっている。

ポール・シェリンガム

Josh O'Connor

プロフィール

1990年5月20日生まれ。イギリス・チェルトナム出身。ブリストル・オールド・ヴィック演劇学校を卒業し、TVドラマや舞台、映画に出演し始める。2014年に『ライオット・クラブ』で初めての長編映画デビューを果たす。その後も『疑惑のチャンピオン』(15)や、『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』(16)で確実に映画俳優としてキャリアを積み重ねる。そして主演を務めたフランシス・リー監督の『ゴッズ・オウン・カントリー』(17)は英国インディペンデント映画賞で主演男優賞と作品賞を受賞、英国アカデミー賞作品賞にもノミネートされる。オコナーは英国アカデミー賞で有望な新人に授与されるブレイクスルー・ブリッツに選出、また英国エンパイア賞男性新人賞を受賞するなど、一躍イギリスを代表する若手俳優としての地位を確立した。テレビや舞台にも数多く出演し、大ヒットTVシリーズ「ザ・クラウン」(19~)ではチャールズ皇太子役を演じ、ゴールデン・グローブ賞とエミー賞で主演男優賞を受賞。その他にも全米映画俳優組合賞男優賞、英国アカデミー賞助演男優賞ノミネートほか、世界中の賞を席巻した。今後、ルカ・グァダニーノ監督が手がける映画”Challengers”(原題)に、ゼンデイヤと共に出演が決まっている。俳優として大躍進を遂げる傍ら、ブルガリやロエベなどハイブランドのモデル、写真家としてマルチな才能を発揮している。

ゴドフリー・ニヴン

Colin Firth

プロフィール

1960年9月10日生まれ。イギリス・ハンプシャー出身。40年以上に及ぶキャリアを持ち、テレビ、映画、舞台で活躍するベテラン。ロンドン芸術大学のセントラル・セント・マーチンズのドラマ・センターで演技を学ぶ。舞台版への出演がきっかけとなり、映画版『アナザー・カントリー』(84)に抜擢される。映画では『ブリジット・ジョーンズの日記』(01)、『マンマ・ミーア!』(08)が世界中でヒット。その後、トム・フォード監督作の『シングルマン』(09)でヴェネチア国際映画祭の最優秀男優賞に与えられるヴォルピ杯を受賞。 2011年には『英国王のスピーチ』(10)でアカデミー賞主演男優賞、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞を受賞した。その他の主な出演作に『イングリッシュ・ペイシェント』(96)、『恋におちたシェイクスピア』(98)、『ラブ・アクチュアリー』(03)、『真珠の耳飾りの少女』(03)、『裏切りのサーカス』(11)、『レイルウェイ 運命の旅路』(13)、『マジック・イン・ムーンライト』(14)、『キングスマン』(14)、『キングスマン ゴールデン・サークル』(17)、『喜望峰の風に乗せて』(17)、『スーパーノヴァ』(20)、『オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体』(21)などがある。

クラリー・ニヴン

Olivia Colman

プロフィール

1974年1月30日生まれ。イギリス・ノーフォーク出身。“Zemanovaload”(05・原題)で長編映画デビュー。TVシリーズ「ブロードチャーチ ~殺意の町~」 (13~17)で英国アカデミー賞主演女優賞、「ナイト・マネジャー」(16) でゴールデン・クローブ賞助演女優賞をそれぞれ受賞、「ザ・クラウン」(19~)ではエリザベス女王を演じゴールデン・グローブ賞とエミー賞を受賞している。2019年には『女王陛下のお気に入り』(18)でアカデミー賞主演女優賞を受賞、『ファーザー』(20)ではアカデミー賞主演女優賞に再度ノミネートされた。主な出演作に『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(07)、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(11)、『私が愛した大統領』(12)、『カムバック!』(14)、『ロブスター』(15) 、『オリエント急行殺人事件』(17)など。2021年に主演した『ロスト・ドーター』で再びアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。

ジェーン・フェアチャイルド

Glenda Jackson

プロフィール

1936年5月9日生まれ。イングランド・チェシャー州出身。王立演劇学校で学ぶ。舞台や映画、TVシリーズで数多くの賞に輝いた経歴を持ち、『恋する女たち』(69)でアカデミー賞主演女優賞を受賞、『日曜日は別れの時』(71)で英国アカデミー賞主演女優賞を受賞、『ウィークエンド・ラブ』(73)で二度目のアカデミー賞主演女優賞とゴールデン・グローブ賞主演女優賞を受賞、「エリザべスR」(72・TVシリーズ)でエミー賞を受賞している。1992年に女優業を引退し政治家に転身、労働党から下院議員に当選。2015年に政界から引退。2016年に「リア王」で25年ぶりに舞台に復帰し主演のリア王を演じ、ローレンス・オリヴィエ賞にノミネート。2018年の舞台「幸せの背比べ」でトニー賞を受賞。近年では、BBCのテレビ映画“Elizabeth is Missing”(19・原題)で英国アカデミー賞TV賞とインターナショナル・エミー賞で主演女優賞を受賞している。

ドナルド

Sope Dirisu

プロフィール

1991年1月9日生まれ。イギリス・ロンドン出身。Netflix配給『獣の棲む家』(00)で英国アカデミー賞ライジング・スター賞や英国インディペンデント映画賞最優秀男優賞、ほかにノミネート。イギリスで人気急上昇中の若手俳優の一人で、映画やTVシリーズだけでなく舞台でも多数活躍している。主な出演作に『クリミナル 2人の記憶を持つ男』(16)、『スノーホワイト 氷の王国』(16)、『砂の城』(17)、「ヒューマンズ」(15~18・TVシリーズ)、「ギャング・オブ・ロンドン」(00~・TVシリーズ)などがある。今後公開を控えている作品は“Silent Night”(21・原題)、“Mr. Malcom’s List”(22・原題)など。

STAFF PROFILE

スタッフ・プロフィール

監督

Eva Husson

プロフィール

1977年、フランス、ル・アーヴル生まれ。フランス、アメリカ、イギリス、スペイン、プエルトリコなど様々な国で暮らし、フランス語、スペイン語、英語の3か国語を操る。演劇学校に通い、パリのソルボンヌ大学で英文学と心理学を学んだ。その後、英文学の修士とスペイン文学の学士も取得。そして、ロサンゼルスにあるアメリカン・フィルム・インスティテュートで演出の修士を取得した。
2013年に52分の英語のコメディ“Those For Whom It’s Always Complicated”(原題)を制作し、フランスのテレビで放映された。2015年に制作した初の長編映画『青い欲動』はトロント国際映画祭に出品され、レザルク・ヨーロッパ映画祭では最優秀審査員賞含む3部門で受賞、一気に国際的な注目を集める。2本目の長編映画『バハールの涙』(18)はカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品される。テレビドラマの監督としても活躍しており、アマゾン・プライムで配信中のドラマシリーズ「ハンナ~殺人兵器になった少女~」(19~)のシーズン2で3つのエピソードを手掛けている。

(プロデューサー)

Elizabeth Karlsen

プロフィール

1960年生まれ。国際的に著名な映画プロデューサーで、数々の賞を受賞した実績を持つ。2002年にスティーヴン・ウーリーと共にイギリスでインディペンデントの製作会社であるNumber 9 Filmsを設立。2019年にはウーリーと共に、英国アカデミー賞から特別功労賞を受賞した。アカデミー賞6部門ノミネートのトッド・ヘインズ監督作『キャロル』(15)やニール・ジョーダン監督作『クライング・ゲーム』(92)など、幅広く名高い作品の製作に関わり、その作品はアカデミー賞に20回、英国アカデミー賞に52回、受賞もしくはノミネートをされている。その他の主な作品はパオロ・ソレンティーノ監督の『グランドフィナーレ』(15)、ロネ・シェルフィグ監督の『人生はシネマティック!』(16)、『コレット』(18)、『追想』(18)、そして黒澤明監督の『生きる』(52)のリメイクである“Living”(22・原題)など。

(プロデューサー)

Stephen Woolley

プロフィール

1956年生まれ。40年以上のキャリアを誇る、イギリスを代表する映画のプロデューサー。1976年に映画館で働きだしたことがきっかけで、映画館“The Scala Cinema”の運営を始める。81年にはPalace Videoというアート系、カルト系映画の配給会社を設立し『イレイザー・ヘッド』(77)などを配給、その後Palace Picturesとして『戦場のメリークリスマス』(83)、『パリ、テキサス』(84)など世界中の名作の配給を手掛ける。84年にはニール・ジョーダン監督の『狼の血族』でプロデューサーとしてデビューし、その関係は『モナリザ』(86)、『クライング・ゲーム』(92)、『ことの終わり』(99)などへと続く。その他にも『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(94)、『マイケル・コリンズ』(96)、『リトル・ヴォイス』(98)など数々の賞に輝く名作の製作を手掛ける。2002年にエリザベス・カールセンと共にイギリスでインディペンデントの製作会社であるNumber 9 Filmsを設立、アカデミー賞6 部門ノミネートの『キャロル』(15)を始め数多くの作品を共に製作している。2005年には『ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男』で監督デビュー。2019年にはカールセンと共に英国アカデミー賞で特別功労賞を受賞した。

(脚本)

Alice Birch

プロフィール

1986年イギリス・マルバーン出身。弱冠35歳にして数々の賞に輝やく、人気急上昇中の脚本家。映画で初めて脚本家として参加した『レディ・マクベス』(16)は英国インディペンデント・フィルム・アワードで、最優秀脚本賞を含む5つの賞に輝いた。他、「ノーマル・ピープル」(20・TVシリーズ)ではエミー賞にノミネートされ、「メディア王~華麗なる一族~」(18~)シーズン2ではストーリー・エディターを務めた。現在、世界的ベストセラー小説“Conversations with Friends”(原題)のTV版の脚本を執筆中で、今後レイチェル・ワイズ主演のTVシリーズ“Dead Ringers”(原題)の脚本とエグゼクティブ・プロデューサーを務めることが決まっている。

(音楽)

Morgan Kibby

プロフィール

1984年生まれ。アメリカ・カリフォルニア州出身。クラシックピアニスト、チェリスト、ボーカリスト。音楽を独学で学びながら、サンフランシスコのオペラハウスやマリン・シアター・カンパニーに参加。リセ・フランセを卒業後、フランスのエレクトロ・シューゲイズ・ポップ・バンドM83の主要メンバーとして活躍。2011年にリリースされたシングル曲「Midnight City」はグラミー賞にノミネートされ、スーパーボウルでヘッドライナーを務めた。作詞家、プロデューサー、パフォーマーとして数多くの音楽に関わり、プラチナディスクを受賞、グラミー賞にもノミネートされたパニック!アット・ザ・ディスコの2016年のアルバム「デス・オブ・ア・バチェラー」と2018年「プレイ・フォー・ザ・ウィキッド」は共同制作している。以来、ロード、ザ・ウィークエンド、ハリー・スタイルズ、レディ・ガガなど様々なアーティストの楽曲の作曲、編曲、リミックス、制作に携わる。エヴァ・ユッソン監督の『青い欲動』(15)以来、映画音楽にも進出し数多くの作品の音楽を担当。本作はエヴァ・ユッソン監督と2回目のコラボレーションとなる。

(衣装)

Sandy Powell

プロフィール

1960年、イギリス・ロンドン出身。デレク・ジャーマン監督との仕事でキャリアをスタートさせ、ジョン・マッデン監督の『恋におちたシェイクスピア』(98)、マーティン・スコセッシ監督の『アビエイター』(04)、ジャン=マルク・ヴァレ監督の『ヴィクトリア女王 世紀の愛』(09)でアカデミー賞3度受賞に輝く。さらに『オルランド』(92)、『鳩の翼』(97)、『ベルベット・ゴールドマイン』(98)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)、『ヘンダーソン夫人の贈り物』(05)、『テンペスト』(10)、『ヒューゴの不思議な発明』(11)、『キャロル』(15)、『シンデレラ』(15)、『メリー・ポピンズ リターンズ』(18)、『女王陛下のお気に入り』(18)、『アイリッシュマン』(19)で、衣装デザインとしてアカデミー賞に史上最多の15回ノミネートされた記録をもつ。その他の主な作品は、『エデンより彼方に』(02)、『ディパーテッド』(06)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(13)など。本作のプロデューサーであるカールセンとウーリーとは長年の友人関係にある。

(ヘア&メイクアップ)

Nadia Stacey

プロフィール

劇場、バレエやオペラでの仕事を経て、2006年に『ミス・ポター』で初めて映画のヘアメイクとしてデビュー。2017年に“Journeyman”(17・原題)で英国インディペンデント映画賞にノミネートされ、その後も『女王陛下のお気に入り』(18)で英国インディペンデント映画賞、英国アカデミー賞、ヨーロピアン・フィルム・アワードを受賞。『クルエラ』(21)は第94回アカデミー賞のメイクアップ&ヘアスタイリング賞をはじめ、数々の賞にノミネートされるなど活躍が続く。その他の主な作品に『パレードへようこそ』(14)、『ベロニカとの記憶』(17)、『ティーンスピリット』(18)、『オフィシャル・シークレット』(19)、『ファーザー』(20)などがある。

(原作著者)

Graham Swift

プロフィール

1949年、イギリス・ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学卒業後、ヨーク大学で学び、英語教師を経て、80年に「The Sweet-Shop Owner」で作家デビュー。83年には文芸誌「グランタ」によって、ジュリアン・バーンズ、イアン・マキューアンらとともに「イギリス新鋭作家20傑」に選出される。同年刊行の「ウォーターランド」はガーディアン小説賞ほかを受賞し、92年には映画化された。96年に「最後の注文」でイギリスの最も権威のある文学賞の一つ、ブッカー賞ほか受賞。その他の著書に「この世界を逃れて」などがあり、10作目の小説となる本作は、“最良の想像的文学作品”に与えられるホーソーンデン賞を受賞した。

「マザリング・サンデー」

(新潮クレスト・ブックス/翻訳:真野 泰)

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REVIEW

レビュー

*順不同・敬称略

映画にしか描けない三月のその一日、そこからの人生の深い味わいが身に沁みます。

谷川俊太郎(詩人)

太陽の光も風に靡く木々も妖しく感じる。
禁じられた愛だからこそ記憶に残る。
孤独、悲しみ、欲望と
セクシーとエロスが入り乱れる美しい1本。

LiLiCo(映画コメンテーター)

息遣いや柔らかさ、動き、火照りを、見ているこちらが、まるで肌で感じるように描いていて、 それだけでもご覧になる値打ちがあろうというものです。(Numero TOKYO 6月号より抜粋)

松尾貴史(タレント)

身分違いでも他に相手がいても、心も体も裸になれるのが運命の相手だという真理に気付かされました

辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)

この身ひとつ これから手に入れてゆくだけ 失うものは何もない
生まれた時に奪われていた。こんなに強い言葉を聞いたことがない。
失うものに囲まれた自分が、疎ましい。

YOU(タレント)

身一つしか持たない少女が、人生という冒険の海原へ出られるかの分岐点。若き日を演じるオデッサ・ヤングがまばゆい。その老年期をグレンダ・ジャクソンが演じるなんて、それだけで映画ファンにはギフトだ。

山内マリコ(作家)

原作を大胆に組みかえているのに、原作の緊張感と切なさがしっかり伝わってくる。原作のある映画はこう作れといわんばかりの映画。

金原瑞人(翻訳家)

複雑に絡み合ういくつもの要素が解けないパズルのように頭に残り、見終わった後しばらく考えた末にようやく全体像が見えてきたのはぼくだけでしょうか。時間がかかった分、納得も深かったです。

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

未開の才能に愛の遺志が介入したとき、それは宿命となる。
私たちは皆、誰かを育む種蒔き人なのかもしれない。
一度きりの生に、特別な意味を与える映画だ。

SYO(物書き)

裸の恋、言葉の力、喪失と再生。
第一次世界大戦後のイギリス人の生の軌跡を観る者に追体験させる不思議なリアリティが、この映画にはある。

麻生えりか(青山学院大学教授)

そこかしこに美しくちりばめられる‟解き放たれる”イメージを抱きしめたくなりました。

五月女ケイ子(イラストレーター)

これぞイギリス!豪華絢爛!– The Daily Mail
オデッサ・ヤングは素晴らしく、ジョシュ・オコナーは驚異的 – The Times UK
とろけるように優雅で、文句なしに美しい – The Sun
官能が匂い立ち、知的で感動的なドラマ – Time Out
まるで絵画の世界に入り込むようだ…。傑作小説の世界を、見事に映像で再現した – Le Figaro
時代を越えた物語から溢れ出る感情は、驚くほどパワフル – Le Bleu du Miroir
この映画は愛への招待状だ – Metropolitan Magazine
5/27(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開
監督:エヴァ・ユッソン 製作:エリザベス・カールセン、スティーブン・ウーリー『キャロル』 ジョシュ・オコナー コリン・ファース オリヴィア・コールマン 2021年/イギリス/104分/英語/カラー/5.1ch/原題:Mothering Sunday/日本語字幕:牧野琴子 後援:ブリティッシュ・カウンシル 配給;松竹 © CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND NUMBER 9 FILMS SUNDAY LIMITED 2021

辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)

五月女ケイ子(イラストレーター)