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【コラム】江戸時代から学ぶSDGs

 江戸時代は衣食住のあらゆる場面でリサイクル、リユースが行われる、完全な循環型社会が形成されていたと考えられています。例えば、江戸で人々から排出されたし尿を地方の農作物の肥料とする事で、農作物がさかんに育ち、また江戸まで運ばれてくるという好循環を生んでいました。またし尿が肥料として有効活用するために残さず集められた結果、江戸は世界でも類をみない衛生的な都市となり、伝染病の蔓延を防ぐ事にも一役買っていたそうです。ちなみに劇中でも、「殿(小四郎)の下肥は高く売れる」というシーンがありますが、実際、江戸時代のし尿は階級によって値段が違ったとか!

 他にも、江戸では様々な人がリサイクル、リユース、リペアを生業として働いていました。例えば瀬戸物や茶碗を接着して直す焼継(やきつぎ)屋、傘や提灯の張り替え屋。金属の回収は古鉄買いという専門の商人が古くなった包丁や鍋など、金属類ならどんなものでも買い集めてリサイクルの原材料としていました。
 江戸時代は「もったいない」精神のもとに、現在私たちが目指している「持続可能な社会」に最も近い社会を、自然と形成していたのかもしれません。

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