#私のファーストボイス 期待・感想投稿キャンペーン
主題歌「History」ちゃんみな
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その声が
世界を変えた。

“常識”を相手に《日本初》の勝訴をつかみとれ!前代未聞の逆転裁判、開廷ー

INTRODUCTION

ディスコでミラーボールが煌めき、日本中がバブル景気に沸いていた1989年。
働く女性は“結婚までの腰掛け”だと、多くの人が思い込んでいた時代。
日本で初めて「ハラスメント」が“事件”となった。
そして、その裁判がやがて、社会の価値観とルールを大きく揺り動かしていく。
そこには、新たな未来を切り開こうと挑んだ女性たちの活躍があった。

STORY

お人好しの弁護士・朝日道子(綾瀬はるか)のもとに、
職場で理不尽な嫌がらせを受け、
大好きな仕事も奪われたという
女性・恵(ファーストサマーウイカ)が提訴したいと訪れる。
それは、会社と上司を相手にした、
前例なき「ハラスメント」を巡る裁判。
新人弁護士の栞(松本穂香)は「勝ち目がない」と反対するが、朝日は「この裁判は必ず未来に繋がる」と立ち上がる
立ちはだかるのは、"常識"という巨大な壁。
その最初の一声“ファーストボイス”が、
日本社会を揺り動かしていく――

現代を生きるすべての人に贈るスカッと痛快リーガルエンターテインメント!

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CAST & STAFF

綾瀬はるか / 朝日道子 役

困った人を放っておけず、お金にならない案件ばかり引き受けてしまうお人好し弁護士であり、三児の母。仕事に家庭に目まぐるしい日々の中、恵からの依頼が舞い込み、「この裁判は未来に繋がる」と信念を胸に立ち上がる。

PROFILE
主な映画出演作:『レジェンド&バタフライ』(23)、『リボルバー・リリー』(23)、『ルート29』(24)、『人はなぜラブレターを書くのか』(26)、『箱の中の羊』(26)
主なテレビドラマ出演作:NHK大河ドラマ「八重の桜」(13)、「義母と娘のブルース」シリーズ(TBS/18~)、「天国と地獄 ~サイコな2人~」(TBS/21)、「元彼の遺言状」(CX/22)

COMMENT
作品や役を通して、明日が少し明るくなったり、元気や勇気を届けられたらといつも思っています。

『ファーストボイス』の脚本を読んだ時も、同じことを思いました。そして、実話に着想を得た物語と聞いて、多くの方に届けたいと思いました。

物語の中で共に闘うことになるファーストサマーウイカさんは、ご自身の意志や考えをしっかり持った方で、役柄とも重なる魅力を感じました。女性キャストの皆さんも個性的で、とてもパワーを感じました。

前田監督は、いつも周りに気を配りながら冗談を言って現場を和ませてくださるのですが、それで役者同士の会話が弾み出すと、今度は「はい、撮影しますよー!」と現場を引っ張ってくださる、とてもパワフルな方でした。温かさとエネルギーにあふれた現場だったと思います。

『ファーストボイス』は、これまで当たり前とされてきた常識に疑問を投げかけ、自分の声を信じて行動した人たちの物語です。

この作品が、ご覧になる皆さんに、一歩前に進む勇気や力を届けられたら嬉しいです。

ファーストサマーウイカ / 上原 恵 役

職場で理不尽な嫌がらせを受け、大好きな仕事をも奪われたとして、「傷ついてもいい、泣き寝入りはしたくない」と会社と上司を相手に提訴をしたいと朝日に相談を持ち掛ける。

PROFILE
主な出演作: NHK大河ドラマ「光る君へ」(24)、『花まんま』(25)、『TOKYO MER~走る緊急救命室~CAPITAL CRISIS』(26)

COMMENT
自分が生まれた1990年頃は、まだこんな価値観だったのかと、脚本を読んで改めて驚きました。撮影前から裁判の傍聴へ行ったり、関係者からお話を伺って、彼女達の「最初の声」を元に生まれたこの物語にリスペクトを持って挑みました。

綾瀬さん、松本さん、ほか素晴らしいキャストの皆さんとご一緒に、前田組に再び参加できたことが、とても光栄です。

ネットもスマホもない時代に、彼女達が社会を、人の心をどうやって動かしたのか。価値観が日々変わり続ける今だからこそ、いろんな世代に観ていただきたい映画です。

風景やファッション、細部に至る時代の作り込みにもご注目いただきたいので、ぜひ大きなスクリーンで!

松本穂香 / 藤野 栞 役

朝日の弁護士事務所で働く新人弁護士で、朝日に尊敬を抱きながらも、自身の実力を過信し時にぶつかる。

PROFILE
主な出演作:「この世界の片隅に」(TBS/18)、『みをつくし料理帖』(20)、「嘘解きレトリック」(CX/24)

COMMENT
自今回わたしは、綾瀬はるかさん演じる朝日先生の元で働く新人弁護士・藤野栞を演じました。

朝日先生の考え方、生き様はたくさんの方に響くものがあると思います。
いろんな色があっていい、いろんな形があっていい。男や女である前に私たちは一人の人間であり、その尊厳は守られるべきだと、この映画を観た一人一人が改めて個人を大切に思うきっかけになれば幸いです。

峯村リエ / 川島 綾 役

女性支援団体の会長で、恵の経験や正直な気持ちを聞き支援を決意する。

PROFILE
主な出演作:『マジカル・シークレット・ツアー』(26)、『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』(25)、『ロストケア』(23)

山田真歩 / 八木玲子 役

かつて恵から一度相談を受けるも世間の常識へ立ち向かう難しさから取り合わなかった弁護士で、その後朝日たちの活動を目にし、弁護団に加わる。

PROFILE
主な出演作:NHK連続テレビ小説「花子とアン」(14)、『アレノ』(15)、『架空OL日記』(20)

工藤阿須加 / 小松貴教 役

恵が勤めていた出版社の広告クライアントで、被告側の証人として出廷する。

PROFILE
主な出演作:「GTO」(KTV・CX/26)、NHK連続テレビ小説「ブラッサム」(26)、『ゴールデンカムイ』シリーズ(24~)

水川かたまり(空気階段) / 澤口裕人 役

恵がかつて勤めていた出版社、担当雑誌の編集長。年下で優秀な恵の才能を認められず、追い詰めていく。

鈴鹿央士 / 吉井 隆 役

恵がかつて勤めていた出版社でバイトとして一緒に働いていた。

PROFILE
主な出演作:『蜜蜂と遠雷』(19)、「silent」(CX/22)、「喧嘩独学」(Netflix/26)

酒向 芳 / 榊原秀治 役

恵の起こした訴訟を担当することとなった裁判長。前例主義を貫く保守的な裁判長。

PROFILE
主な出演作:『検察側の罪人』(18)、NHK大河ドラマ「どうする家康」(23)、『ラストマイル』(24)

迫田孝也 / 朝日秀一郎 役

朝日道子の夫で、自身も弁護士。家事や子育ては女性がするものという考えを持つ。

PROFILE
主な出演作:「VIVANT」(TBS/23)、『TOKYOタクシー』(25)、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(26)

木村多江 / 宮本由莉子 役

セクシュアル・ハラスメントについて理解の深い弁護士で、朝日の信念に共感し、一緒に立ち上がる。

PROFILE
主な出演作:『ぐるりのこと。』(08)、『映画ラストマン -FIRST LOVE-』(25)、『This is I』(Netflix/26)など。

筒井道隆 / 高梨啓示 役

恵がかつて勤めていた出版社の担当弁護士で、絶対に負けることはないと確信を持ち裁判に臨む。

PROFILE
主な出演作:「あすなろ白書」(CX/93)、「半沢直樹」(TBS/20)、NHK連続テレビ小説「風、薫る」(26)

前田 哲(監督)
PROFILE
主な監督作品:『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』(07)、『ブタがいた教室』(08)、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(18)、『九十歳。何がめでたい』(24)

COMMENT
時代に漂う空気に、ワクワクドキドキする心動き弾むようなことがどんどん少なくなってきていたのですが、綾瀬はるかさんとの映画作りはワクワクドキドキする刺激的な撮影になりました。
共演のファーストサマーウイカさんと松本穂香さんと最強最高のチームワークで、観客の皆さんに元気と勇気を届ける映画に仕上がったと感じています。
最初に声を上げることはとてもとても勇気がいります。
社会のノイズにかき消されてしまうその小さな声を聴き逃さない、聴く耳を持ち行動することはさらなる勇気とエネルギーがいると思います。
小さな声を聴き逃さず共に闘った人たちの物語に、ご期待ください。
橋本裕志(脚本)
PROFILE
主な担当作品:『映画 ビリギャル』(15)、『月の満ち欠け』(22)、「リボーン ~最後のヒーロー~」(EX/26)
富貴晴美(音楽)
PROFILE
主な担当作品:『関ヶ原』(17)、『そして、バトンは渡された』(21)、『九十歳。何がめでたい』(24)
ちゃんみな(主題歌)
ちゃんみな
COMMENT
私たちがいま享受している当たり前や前提の先には、先人たちが違和感や枠組みにあらがってきた闘いの歴史があります。
主人公たちの闘いと、その熱狂の余韻が漂うエンディングに「History」が流れた瞬間、私の中の何かが報われた気がしました。
小川久美子(衣装デザイン)
PROFILE
主な担当作品:『キル・ビルvol1.2』(03)、『岸辺の旅』(15)、『国宝』(25)
三輪祐見子、坂野かおり、有重陽一
(プロデューサー)
COMMENT
私たちがこの映画のモチーフとなる実話に出会ったのは2018年のことです。
「ハラスメント」という言葉が日本社会に定着する背景に、これほどまでに熱い人間ドラマがあったことに強く興味を惹かれました。当時の“世間の常識”という巨大な壁を相手に、未来のために起こした前例なき裁判。いま私たちがこうして働けているのは、道を切り拓いてくれた先人たちのお陰だという深い感謝が、映画化への大きな原動力となっています。
前田哲監督のもと、人の痛みに寄り添う包容力と、周囲を優しく照らす明るさを持つ主人公を人間味豊かに演じてくださった綾瀬はるかさん。傷つきながらも前に進もうとする女性の強さと脆さを体現したファーストサマーウイカさん、現代の観客に近い視点から心の変化を繊細に映し出した松本穂香さんという、この三人にしか生み出せない物語が完成しました。
自分一人の力は小さく、とるに足りないものに思える瞬間があるかもしれません。しかし、あの時代に声を上げた人たちがいたから、今がある。そして今、声を上げる人たちが、未来を作る。その連鎖をスクリーンで感じていただけたら幸いです。
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PRODUCTION NOTES

企画者たちを突き動かした、
“常識”を打破した先駆者たち

1989年に日本で初めて提訴された「福岡セクシュアル・ハラスメント裁判」に着想を得た本作。ある女性が、性別を理由に理不尽な嫌がらせを受け、職場での居場所を失い、退職を余儀なくされたと会社と上司に対して訴えを起こした同訴訟は、“ハラスメント”という言葉が世に浸透するきっかけとなり、その後の社会を大きく変えていった――
今もなお、ハラスメントは社会のいたるところで起き続けている。だからこそ、いま―― 。この問題意識こそが、本作の出発点となった。30年以上も前、職場での居場所を奪われ、傷つきながらも声を上げた女性がいた。そして、その声を受け止め、3人の子どもを育てながら手弁当で裁判に挑んだ女性弁護士がいた。当時、多くの人が「勝ち目はない」と考えた状況で踏み出された、その一歩―― 。それは、“ハラスメント”という言葉すら定着していなかった時代の“常識”を揺らし、社会の見方を少しずつ変えていった。誰かが最初に声を上げなければ、社会は動かない。その事実は時代や立場を超え、いまを生きる人たちにもつながっている。製作陣は、この出来事を過去のものとせず、現在に地続きの物語として受け止めた。
事件当時は、女性は結婚までの“腰掛け”として働く存在だという価値観が根強く、挨拶がわりのボディタッチや「女のくせに」「空気を読め」といった言葉も、社会の“常識”の中に埋め込まれていた。そんな時代に、沈黙を強いられてきた痛みに名前を与え、社会の認識を変えていこうとした人たちがいた。「これは、過去の裁判を描く物語ではなく、いまも理不尽の中で苦しんでいる人たちに、“あなたは悪くない”と届けるための映画にしたい」。その確信が、企画の原点となった。
私たちが平等な立場で仕事に向き合ってこられたのも、この一歩があったからこそだ。固定概念に基づく差別やハラスメントは今も社会にはびこり、これを過去の話にしてはいけない。この事件から着想を得ることで、今を映し出す物語ができる―― そんな確信が、企画を前へと進めた。時代の常識に抗い、声を上げた人々の勇気と闘いを映画として未来へつなぐために走り出した。
この題材を問題意識の高い人だけに届く社会派映画として閉じるのではなく、この問題から距離があると思っている観客に届けるため、痛快なエンタメとして楽しめる映画にしたい。そんな願いを実現させる存在として、メガホンは『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』や『九十歳。何がめでたい』などあらゆる社会問題を、観客を引き込むエンタメとして結実させてきた前田哲監督に託された。脚本は、前田監督と数々の作品で仕事を共にしてきた橋本裕志が担当。最強タッグが再び手を組んだ。

綾瀬はるか、新たな代表作に

主人公の朝日弁護士役には、『人はなぜラブレターを書くのか』、『箱の中の羊』、そして本作と今年3本の主演映画が公開となる綾瀬はるか。作品や役を通して、明日が少し明るくなり、元気や勇気を届ける役として製作陣は、「綾瀬さん以外、考えられなかった」という。前田監督とも「いつか仕事をしてみたい」と感じていた綾瀬がオファーを快諾したのちは、当て書きによってキャラクターの深みと存在感が形作られていった。三児の母として子供に愛情を注ぎ、原告の悲しみや怒りに寄り添う包容力。困難にぶち当たっても、「ワクワクしてきた」と輝くような笑顔で前進する生命力。希望へと導く灯台のような存在を、確かな説得力をもって体現できる稀有な俳優だ。勝率0パーセントの裁判に挑む弁護士という、ともすれば肩に力が入りそうなキャラクターも、彼女の柔らかな魅力が加わることでしなやかな存在として立ち上がった。

2025年11月から2026年1月にかけて行われた撮影は寒さとの闘いでもあったが、現場には日々、“愛される座長”=綾瀬を中心に楽しそうな笑顔が広がっていた。女性弁護団や支援団体とのチーム力も本作のカギとなるなか、綾瀬はバブル経済絶頂期の空気を映し出す衣装をまとったキャスト陣と当時のファッションのポイントを語り合ったり、個性豊かな女性弁護団がズラリと並んだ姿を見て「戦隊モノみたい」とみんなで盛り上がったり、撮影の合間には気兼ねのない会話を繰り広げていた。本番となると朝日のキリリとしたセリフで周囲を引き込むなど、オンオフの切り替えもお見事。柔らかなリーダーシップで、いつの間にかチームをまとめてしまう―― そんなパワーまで、朝日という役柄を地で行くよう。これ以上ないハマり役を得た本作は、新たな代表作になるはずだ。

多彩な顔ぶれが、
多様な人生や価値観を体現

会社と上司を相手に提訴する恵役を演じるのは、ファーストサマーウイカ。ウイカの起用は、『花まんま』で彼女の才能を実感した前田監督の発案だ。ソバージュやボディコン、鮮やかカラーのメイクといった当時のスタイルもよく似合う。恵は特別な人ではなく、どこにでもいる一人の会社員。その普通さを保ったまま、理不尽に対しては引かない芯を持たせられる俳優として、ウイカに白羽の矢が立った。バトンを受け取ったウイカが、撮影現場ではセリフの語尾に至るまでこだわりを込め、前田監督と真摯にコミュニケーションを取りながら役を深めていた。

新人弁護士の栞役を任されたのが、松本穂香だ。朝日と恵がまっすぐに突き進むなかで、栞は劇中で変化・成長していく役どころ。松本は大きな瞳に感情の揺らぎを映し出しつつ、栞を観客にとって応援したくなるキャラクターとして作り上げた。また20代の松本がナレーションを担当して当時の状況を説明することで若い世代にとっても作品の描く世界との距離がぐっと縮まり、より身近に感じられるはず。作品と観客をつなぐ案内役も担っている。前田監督は、綾瀬&ウイカ&松本について「抜群のトライアングルを生み出してくれた」と絶賛。衣装合わせの日にも、3人は子役を交えてゲームで遊ぶなど、クランクイン前からいい空気感が出来上がっていた。

吉井役の鈴鹿央士は、今や前田組の常連。ピュアで誠実な人柄がきらりと光る鈴鹿が、出版社で働いていた恵の後輩で、よき理解者となるキャラクターに豊かな生命力を吹き込んだ。ハラスメント訴訟を軸に女性と男性の対立構造を描くのではなく、それぞれの価値観や意見が飛び交うのが本作の興味深いところ。当時も吉井のように、恵を取り巻く状況に対して“おかしい”と思う男性もいたはず。鈴鹿は、そういった率直な気持ちをまっすぐなお芝居で表現している。恵に対して不適切な言動を放つ小松役は、工藤阿須加に委ねられた。ふだんは誰からも好かれる好人物である工藤が、時代の“常識”を無自覚にまとった小松を演じるからこそ、その意外性が際立つ。「作品のためになれるのなら、全力で挑みたい」と役に体当たりし、思い切り躍動。撮影の合間には、バッティングセンターで素振りをするシーンのあるウイカが工藤にフォームについて相談を持ちかけて2人で楽しそうに話しつつ、対決の場面ではウイカが張り詰めた表情で緊迫した雰囲気を作り出すなど、複雑な関係性を演じる彼らがメリハリのある姿勢で現場を大いに盛り上げていた。

バブル絶頂期へタイムスリップ!
華やかな衣装が全編を彩る

バブル絶頂期を思わせる華やかなファッションが全編を彩り、衣装やヘアメイクの細部からも1980〜90年代の空気感が鮮やかによみがえる。衣装デザインを担当したのは、『国宝』の小川久美子。前田監督とは、2001年公開の映画『パコダテ人』から何度も創作を共にしてきた。ヘアメイクは、百瀬広美。小川と同じく、長年にわたり前田監督と現場を重ねてきた信頼あるスタッフの一人だ。ソバージュ、太い眉、鮮やかなアイシャドウとリップ―― 当時の女性たちがまとっていた“顔”が、丁寧な時代考証のもとで再現されている。エキストラ一人ひとりに至るまでこだわりが行き届き、画面に映る誰もがその時代を生きる人物として立ち上がった。

エレガントな朝日のスーツや、恵がまとうビビッドカラーのボディコン、カチューシャ&膝丈のスカートの清楚系スタイルの栞、小松が着ているダブルのスーツ。衣装から、時代の移り変わりとキャラクター像を読み取るのも面白い。衣装は、古着屋をめぐりながら俳優陣のスタイルに合うように仕立てたり、オーダーメイドも取り入れて世界観を構成。朝日が自宅で着込む綿入れ羽織など、前田監督のおばさまが所有していた当時の服を小川がセレクトし、劇中に使用したシーンもある。約300人のエキストラが協力した、判決結果を人々に伝えるクライマックスの場面も圧巻だ。それだけの人数にもかかわらず、隅々にわたって小川のこだわりが行き届いた衣装を身につけている。バブル絶頂期のパワフルなファッションに思いを馳せながら、その元気さの裏側には、尊厳を踏みにじられていた人がいた―― 時代の陰影を捉えるためにも、華やかなファッションを映し出すことは極めて重要だった。

朝日弁護士の放つメッセージに、
キャスト陣も感涙

最後の口頭弁論における朝日と恵のボディコン姿も、2人の精神性や築いた絆を力強く表現している。
裁判所の赤絨毯の色味にも映え、美術とも見事に調和する衣装は、小川の確かな仕事ぶりを物語っている。朝日のボディコンは、命の躍動やエネルギーを表す赤色だ。

茨城県筑西市の関城支所で行われた最後の口頭弁論シーンは2026年1月、冷え込みの厳しい日に行われた。「誰もが差別を受けることがない社会の実現」と極めて重要なメッセージを胸に、朝日が優しく、力強く訴えかけるセリフは、台本約4ページにもわたる長台詞。いざ本番となり、綾瀬が静かな力を帯びた声を響かせると法廷中に感動が染み渡った。ウイカと松本はボロボロと涙をこぼし、傍聴席に並んだエキストラのなかにも目頭を押さえる人の姿が見受けられた。綾瀬の凛とした声とまっすぐな眼差しは、カメラの前だけでなく、現場にいたスタッフの心にも深く響き、作品の核となるメッセージが演技を通して確かに立ち上がった瞬間だった。
前田監督はキャスト陣の演技を称える際、両手で丸を作るポーズを見せる。このシーンでは、カットがかかるとウイカや松本が腕を掲げながら大きな丸を繰り出し、綾瀬も大きな笑顔。よりよい未来を願う登場人物たちの情熱は確実に伝播し、撮影現場は最後までお互いへのリスペクトと一体感に包まれていた。

声を上げた人の勇気だけでなく、声を上げる前の迷いや痛みにも寄り添いながら、小さくても最初の一声を上げることの大切さを伝え、間違っていることを"間違っている"と言える世の中へと、観る人の歩みをそっと後押しする―― そんな映画になることを、作り手たちは切望している。新たな扉を開いていくのは、いつだってたった1つの“ファーストボイス”。希望に満ちた祈りを紡ぐ物語が今、幕を開ける。