公開まで約1か月となる1月10日(火)、主演の阿部サダヲ、上戸彩、玉森裕太を始め、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、柄本明、佐々木蔵之介と豪華俳優陣、そして本木克英監督が集結した完成披露舞台挨拶を実施いたしました!
新年のイベントらしく巨大金屏風をバックに、本作のテーマである“金”の世界観を再現した華やかな舞台に登場。阿部はお披露目を迎えたこの日の気持ちを聞かれ「初めてお客様に見せるということで緊張しますけど、どういう感想を聞けるのか楽しみにしております」と挨拶。
上戸は「こんなにたくさんの皆さんにお会いできる機会が最近ないので、ここに立てていることと、皆さんにお会いできたことをすごく嬉しく思います。ぜひ皆さん、悪いお顔をしていらっしゃるこの豪華キャスト皆さんのつくった2時間を、ぜひ楽しんで帰ってください。」と茶目っ気たっぷりに喜びを語った。
柳葉は「面白いっす!」と自信を持ってシンプルな一言。杉本は「超パワハラ男ということで、劇中ほとんど怒鳴っています。お気を悪くなさらず、最後まで楽しんでいってください。」と自身のクセの強い役柄についてのフォローを入れながらの挨拶となり、本作のメガホンを取った本木監督は「この作品は一年三ヶ月ほど前のコロナの非常に厳しい中で撮影しておりました。こうして出来上がって皆さんの前で披露できることを大変嬉しく思っております。今日は最後まで楽しんでください。」と撮影時の苦労を滲ませながらもようやく迎えたこの作品のお披露目について、集まった観客へメッセージを送った。
監督の挨拶でも触れられたように、一昨年に行われた本作の撮影以来久々の顔合わせとなったこの日、新年ということもあり阿部が「あけましておめでとうございます」とキャスト一同にも深々と頭をさげた。
上戸は「昨年はまるまる1年、この中の誰ともお会いしなかったですね」と言うと阿部も「その間、仕事休んでたわけじゃないですけど。ちゃんと仕事してましたけど」と答えるなどテンポの良い会話に会場は笑いの渦に巻き込まれ、その雰囲気は抜群のチームワークを感じさせるものとなった。
阿部は「まだ公開まで1か月ありますから。それまでにまたお会いしたいですね」と横に並ぶキャストを見渡し、玉森も「僕としてはもうこの世界観に入れて一緒にお芝居ができたということだけで、すごく感動的な時間でした」と感無量な表情を浮かべるなど、和気藹々としたイベントのスタートとなった。
続いて実施した、本作のキャッチコピーである「金か?魂か?」にちなみ自身の究極の二択についてフリップで答えるコーナーでは、阿部が回答を「ロフトか、ハンズか」と発表するや会場は大きな拍手と笑い声が上がった。
これには玉森も「いい質問ですね」と唸り、上戸は「ギフトとか買いに行くとき悩みますよね」と同意。「文具とかだとロフトに行っちゃう…」と阿部が自身の経験を語ると上戸は「えー!うそ!文具だとハンズじゃないですか?」と即答。
これに阿部が「そうそう!こういうのがやりたかったの!」と嬉しそうに笑うと隣の柳葉から「おい誰か止めろ~」とツッコミが。このコーナーでもまさに息ぴったりの様子が繰り広げられた。
次の上戸のフリップは「雑炊か、うどんか」と今の季節に誰もが悩む究極の二択。会場の観客にも手を挙げてもらって参加型にすると、半々くらいにばらけた結果に。続く玉森が「3番手の質問じゃないかもしれない…」と戸惑いながらも出したフリップは「一生下着脱げないか、一生靴下脱げないか」という独特のセンスが光る回答。
阿部に「何を言ってるの?」佐藤に「わかるー!ってならない」と総ツッコミを食らってしまう展開となり、「究極の二択って言われたので、めちゃめちゃ考えたらここにたどり着いたんです」と控えめにフリップを隠す姿が印象的となった。
佐藤は「麺大盛りか、ライスか」とこちらも上戸に続いて食べ物についての究極の二択で、「日々この二択に本当にしょっちゅう悩まされているんですけれども、まだ答えは出ていません」と現時点でも悩み続けているそう。
ここで柄本は「いやもう絶対これでしょ」と自信たっぷりに「生きるべきか。死ぬべきか」と本作のタイトル『シャイロックの子供たち』にもゆかりがある劇作家・シェイクスピアの有名な一節を披露。
「ロフトかハンズかとかさあ、みんなふざけてるよね?」と会場の笑いを誘うと、監督も「作品の本質を言い当てていただきまして、ありがとうございます。」と柄本へ向け頭を下げた。
この流れで続く佐々木は「もう出せないよ…」と戸惑いながらもあげたフリップは「風呂か、ビールか」。まじめな回答から一点また戻った流れに登壇キャストのみならず、来場した観客からも苦笑い。
佐々木は「二択というか結局どちらも選んでいるんですけどね。風呂かビールか、どちらが先かというだけで」と補足すると、あまりお酒を飲まないという玉森は「ビールっていうのは、帰宅後すぐなのかお風呂の後か、どっちが美味しいものなんですか?」と質問。
佐々木は「熱い日か寒い日とか、いやかえって温まってからのがいいとか、いや、もうシャワー浴びる前に飲みたいとか色々あるんです。毎日の健康とか体調によるのでいつも毎日究極の選択をしているって感じです」とまさに“究極の二択”に悩む姿を見せ、回答に困っていた。
最後に監督の究極の二択は「コンゲームか、人間ドラマか」。“コンゲーム”とは詐欺のような騙し合いのエンターテイメントという意味合いだが、本木監督は本作を人間ドラマとして捉え撮影していたそうで、最近になって原作の池井戸に「コンゲームだよ」と言われたそう。
「私のこの作品の捉え方が間違っていたということを、ここで言わなければいけないんです。」とまさかの裏話を暴露しながらも、「これだけの俳優さんで、ついに出来上がったので。僕も見て面白かったので、こういう映画もありかなと今は思っております。」と完成した本作へ自信を覗かせた。
フリップトークでも息の合った様子を見せイベントを盛り上げた豪華キャスト陣を代表し、最後に阿部が「銀行とかメガバンクとかそういう単語が出てくるので固い話かなと思うかもしれないですけど、そんなことはなくて、すごく観易くてわかりやすい騙し合いの映画なので、観ていてわくわくしながら2時間楽しめると思いますのでぜひ楽しんで帰ってください。」と挨拶。
少しだけ劇中の内容にも触れ、「帰りがけに、このビルっていくらぐらいかなとか考えながら帰るのも面白いかもしれません」と締めくくると、会場はこの日一番の笑いと拍手が巻き起こった。
最後にはMCの『シャイロックの子供たち!』の掛け声とともに金色の紙吹雪がキャノン砲から発射され、会場が金色に染まるまさに豪華絢爛な雰囲気の中、イベントは幕を閉じた。