瀬戸の港を舞台に描くラブロマンス。瀬内海孤島の町の土産屋で働く恋人同士の春子と竜太。ある時、竜太は新天地への憧れからブラジルへと渡ってしまうが、春子は彼の子を身篭っていた。春子と竜太、診療所の医師・吉永を中心に、夢や恋に燃える青春時代を感動的に描く。
早春の瀬戸内海を舞台に、心懐かしい人達を描きたい。娘と青年の、親爺と倅の、そして若者と老人達の別離の悲しみを、童話のように明るく、陽気な笑いに満ち溢れながら物語りたい。