脚本は山田と森﨑東が共同で担当、撮影は高羽哲夫が務めた。やくざの世界、風俗の世界にそれぞれ生きる男と女にまつわる人情劇。なべおさみの熱演、小沢昭一の活弁ナレーションも話題に。
ぼくの喜劇は現実からちょっと離れたところで仮構の楽しさを狙ってきたので、電線一本も左右できないような、現実に制約されることの大きいロケは、わずらわしくて嫌いだった。しかし、こんどはナマの現実を背景にして仮構を組み立てたいと考え、そのつもりで脚本を書いた。