人か魔ものか不死身のゴリラ!!がんばれ正義の純情男! 藤原審爾の原作「三文大将」を「吹けば飛ぶよな男だが」の森﨑東と山田洋次が共同で脚色した喜劇。
見せかけばかりの安物のガラス玉でいくら飾りたてても、所詮偽物は偽物なのである。薄暗い電灯の灯りの下では何やら美しく見えても、白日の太陽にさらせば忽ちその醜怪さをみじめに露呈するのである。この作品の主人公は醜悪な、悪臭をはなつ巨大な泥の固りのような存在である。しかし、我々はいつかその中に一粒のダイヤを発見するだろう。例えそれが針の先程の小粒であろうとも、その光りは、彼が人間であることの証として燦然と輝くであろう。