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©2017 「家族はつらいよ2」製作委員会

家族はつらいよ2

家族はつらいよ
2017年5月
スタッフ
原作:山田洋次 脚本:山田洋次/平松恵美子 監督:山田洋次 撮影:近森眞史 照明:渡邊孝一 美術:倉田智子/小林久之  音楽:久石譲 :
キャスト
橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優、小林稔侍、風吹ジュン、劇団ひとり、笑福亭鶴瓶

熟年離婚の危機を乗り越えた平田家を襲う、前代未聞の大騒動とは!?
“無縁社会”という難しいテーマをめぐり大騒動を繰り広げる家族の姿を滑稽に、かつ温かく描く。笑いも共感度も、前作にも増してパワーアップ!

山田監督「演出のことば」

40年以上も前になるけれども、新宿の映画館で『男はつらいよ』第1作を、観客が大きな声を出して笑っていたのを昨日のことのように覚えています。「もっともっと作ってくれ、俺たちはまだまだ観てやるからな」という声がその時、お客さんから聞こえた気がしました。そして前作『家族はつらいよ』を観たたくさんの方から「面白かった、これはシリーズになりますね」と言っていただきました。それは『男はつらいよ』を作った時と同じでした。今回もそんな声に後押しされるような気持ちで作ろうと思います。前回は〝熟年離婚″がテーマでしたが、今回のテーマは、〝無縁社会″です。平田家の家族はしょっちゅう喧嘩をするし、家族なんて面倒臭いなぁと思っているんだけども、ある登場人物の悲しい人生、昔は格好良くて、女の子からモテ、一生懸命働き、順調だったはずの男が、バブルの時代を越えて、どんどん生活が苦しくなり、滑り台を滑るように最後まで行ってしまう、そんな悲しい「死」を目の当たりにすることで、自分たちの幸せに改めて気づき、家族が新たな絆を作っていく、そんなお話です。喜劇映画では「死」を描くことはタブーだけれども、あえてそのタブーに挑み、その「死」がもたらす、滑稽でバカバカしい大騒ぎを丁寧に描いてみようと思います。観客は笑いながら、大笑いしながら、格差社会の重苦しさにもふと思いを馳せてくれればいいなと思います。笑える映画を作ることは昔からの僕の夢です。笑って笑ってシャツのボタンがちぎれてしまうような、そんな映画こそ作りたいんです。