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男はつらいよ 柴又慕情(第9作)

男はつらいよ
1972年8月
スタッフ
原作:山田洋次 脚本:山田洋次/朝間義隆  監督:山田洋次 撮影:高羽哲夫 照明:青木好文 美術:佐藤公信 音楽:山本直純
キャスト
渥美清、松村達雄、前田吟、三﨑千恵子、倍賞千恵子、吉永小百合

吉永小百合を迎え、適齢期の娘と娘を手放すことができない男やもめの父のエピソードが展開されるシリーズ第9作。ベテラン俳優・宮口精二演じる修吉と寅さんのやりとりや、「本当の幸福」について真剣に悩むヒロインの姿が、さまざまな挿話のなかで描かれる。本作より二代目おいちゃんとして、松村達雄が登場。「貸間あり」騒動の不動産屋を、軽演劇のベテラン佐山俊二が好演。

山田監督「演出のことば」

このシリーズを作りながら僕達が常にこれだけは守り抜こうと考えていたことがあります。それは、あくまで自分達の納得のいく仕事を、映画人としての良心に照らして恥ずかしくない仕事をしようということでした。楽しく、喜びを抱きながら作った作品であってこそ、観る人にはじめて楽しみを、喜びを与える筈だということを、僕達は確信を抱いてこれからも映画を作っていきたいと思います。