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男はつらいよ 寅次郎子守唄(第14作)

男はつらいよ
1974年12月
スタッフ
原作:山田洋次 脚本:山田洋次/朝間義隆  監督:山田洋次 撮影:高羽哲夫 照明:青木好文 美術:佐藤公信 音楽:山本直純
キャスト
渥美清、倍賞千恵子、十朱幸代、上條恒彦、前田吟、下條正巳、三﨑千恵子

博のケガをきっかけに、中小企業に従事する人々の境遇や、看護師の労働問題の現実を描いている。彼らと対照的なのは、雇用とは無縁の寅さんの自由さ。赤ん坊を押し付けられた寅さんの戸惑いぶりと、マドンナと逢わせまいとする、人々のリアクション。マドンナ、木谷京子に十朱幸代。彼女が参加しているコーラスグループのリーダー、大川弥太郎に上條恒彦。“労働者の代表”のような弥太郎と意気投合した寅さんが、京子との仲を取り持とうとするが、果たして…。本作よりおいちゃんが下條正巳に変更した。

山田監督「演出のことば」

そそっかしくて、おっちょこちょいで、愚かな寅次郎が、たったひとつだけ人一倍敏感なことがある。それは他人の不幸せについてである。どんなに頭が良くても、不幸せを知らない人間には、しょせん、他人の不幸せを理解することは出来ない。両親に見捨てられた哀れなみなし児を中心に、この第14作の物語は展開する。