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男はつらいよ 葛飾立志篇(第16作)

男はつらいよ
1975年12月
スタッフ
原作:山田洋次 脚本:山田洋次/朝間義隆  監督:山田洋次 撮影:高羽哲夫 照明:青木好文 美術:出川三男/佐藤公信 音楽:山本直純
キャスト
渥美清、樫山文枝、桜田淳子、小林桂樹、倍賞千恵子、前田吟、三﨑千恵子、下條正巳

寅さんが決然と「己を知るために」学問を志す。その動機はなんと、美しきマドンナという不謹慎さ。喫茶店で寅さんが初対面の礼子に「何のために学問をするのか?」と質問をするが、それは旅先で出会った僧侶(大滝秀治)の言葉を鵜呑みにしたもの。マドンナに樫山文枝を迎え、映画やテレビの『日本沈没』で地震学者を演じていた小林桂樹が、役名も同じ田所先生として登場! 巻頭で寅さんを「瞼の父かも?」と、訪ねてくるのは、人気アイドルだった桜田淳子。

山田監督「演出のことば」

常日頃、寅さんはインテリを軽べつしていました。しかし今度は柄になく学問することに誓いを立て、寅流にひたすら努力します。それは他目には、おかしく哀れであり、いつ失敗するのだろうとハラハラしてしまうのです。初恋の遠い感傷が、車寅次郎に青春の血潮をたぎらせるお話です。