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男はつらいよ 寅次郎純情詩集(第18作)

男はつらいよ
1976年12月
スタッフ
原作:山田洋次 脚本:山田洋次/朝間義隆  監督:山田洋次 撮影:高羽哲夫 照明:青木好文 美術:出川三男  音楽:山本直純
キャスト
渥美清、檀ふみ、京マチ子、倍賞千恵子、前田吟、三﨑千恵子、下條正巳

旅芝居「不如帰」の名台詞「人間は何故死ぬのでしょう?」に感じ入り、パトロンを気取る寅さんの前半の描写。満男の産休教師・柳生雅子(檀ふみ)の母・綾と寅さんが心を通わす日々の美しさ。人間にとって、生きる希望とは何か? 寅さんとさくらの兄妹愛が、ヒロインのはかない人生に明るい灯をともす。日本映画を代表する名女優・京マチ子が、薄幸のマドンナ綾を好演。ラスト、柴又駅でのさくらと寅さんの会話が深い印象を残す。

山田監督「演出のことば」

今回は、寅さんと美しい母娘のものがたりです。所詮かなわぬ高嶺の花と知りながらも、寅さんの慕情は激しくつのってゆき、そして最後ははかなく失恋するのです。久びさにお目にかかる寅次郎の青春譜といってもよいかも知れません。