著名人のおすすめコメント
- 大泉洋俳優私の好きな松竹映画は『蒲田行進曲』です。
初めて見たのは、10代半ばくらいだったでしょうか。
今まで見てきた映画やドラマとは役者の芝居が明らかに違う気がして、とても惹きつけられたのを覚えています。
今思えば、この映画の役者の演技は映画の演技というより、つかこうへいさんの舞台の熱気をそのまま映像で再現したような演技だったのではないでしょうか。
ヤスの階段落ちの後の平田満さんと風間杜夫さんの熱演がめちゃめちゃかっこよかった。
スピーディーな物語の展開、心を鷲掴みにされる役者達の演技。
今でも、こんな映画に出られたら良いなぁと憧れる作品です。 - 上田慎一郎映画監督「映画づくりを描いた映画」の傑作。とにかく画面から放射される熱量が半端ではない。役者もカメラも常に高い熱量を放ちながら動きまわる。人が動き、カメラが動き、光や音が動き、音楽が動き、そして感情が動く。映画とはアクションだ。改めてそれを思い知らされた作品だった。
実に荒唐無稽である。登場人物の感情が乱れると天気も乱れて雷が落ちてくる。でもそれでいいのだ。映画は虚構だ。大嘘だ。でもその大嘘の中に本当が混じっている。ラスト、現実と虚構を隔てていた壁が崩れた時、映画の持つ力にクラクラさせられる。 - 大塚史貴映画.com 副編集長39段の階段落ちのシーンがあまりにも有名な、原作者つかこうへいが脚本を執筆した深作欣二監督作。演劇出身の風間杜夫と平田満が、銀幕の世界に“熱風”を吹き入れた意欲作だが、ふたりにとっても出世作となった。撮影所を舞台に、傍若無人を絵に描いたような性格ながら意外と打たれ弱いスターの銀四郎と実直で男気あふれる大部屋俳優のヤスの対比が、実に巧妙。また、シーンを追うごとに健気さとともに華やぎも際立っていく小夏役・松坂慶子の美貌にも目を奪われる。活気あふれる当時の撮影所界隈の様子、劇中劇にゲスト出演する千葉真一、志穂美悦子、真田広之のキレのある動き、観る者を裏切るエンディングを含め、往年の松竹・蒲田をタイトルにした今作は松竹にとっても、日本映画界にとっても大事な傑作といえる。
- 山崎紀子シネ・ヌーヴォ支配人幼少期に近所にあった映画館・田辺キネマで観た、エネルギーに満ち溢れた『蒲田行進曲』。大立ち回りの時代劇スター、初めてみる撮影所の不思議な空間、監督やカメラマンなどのスタッフの役割や、役者同士の見栄の張り合い、男の意地と女の意地、大人の建前と本音、そして燃えるように熱く生きる登場人物を子供ながら垣間見た記憶は古びていない。そして、映画館で働くようになり、深作欣二監督特集での再会。改めて、映画の面白さがこんなに詰め込まれた人情味豊かな娯楽映画だったことに感動した。田辺キネマは残念ながら2012年に閉館したけれど、『蒲田行進曲』の記憶や当時の空気はずっと心に残り続けることを実感している。
一般の方のおすすめコメント
- Commentヤスの優しさ、仕事に対する熱意、銀ちゃんへのリスペクトなど全てにおいて見どころのある素晴らしい作品です。階段落ちのシーンは必見です。りょ/20代
- Comment僕はこの映画こそが深作欣二さんの最高傑作だと思っています
この作品の熱量大げさな演技驚愕のエンディング全てが大好きですマリリンマンション/50代 - Comment銀ちゃんの横暴だけれど、仲間を想う気持ち、実際に周りにいたら大変だけれど憎めないキャレクター。後半につれて変化するヤスの表情や態度が何度見ても大好きです。小夏さんの衣装は今の時代に見てもレトロでおしゃれで素敵です!一番有名な階段落ちのシーンでの、ヤスの一言にいつも泣いてしまいます。はるか/20代