二十四の瞳
公開年:1954年/上映時間:156分
著名人のおすすめコメント
- 橋口亮輔映画監督瀬戸内海の小豆島を舞台に、戦中戦後を通して、高峰秀子演じる女教師と生徒の子どもたちの繋がりを描いた日本映画の名作中の名作である。その中に、肺病で死んでいく少女が登場する。少女は、家族にも疎まれてたった一人であばら家に寝かされている。そこに、大石先生がお見舞いに来る。少女は、「先生、あたし苦労しました」と言う。先生は、ほとんどオウム返しのように「そうね、苦労したでしょうね」と答える。その瞬間、少女は堰を切ったように先生に自分の思いをぶちまける。若い頃は、この場面をお涙頂戴のようにとらえていた。しかし、改めて見直すと、人間の孤独、人生の厳しさというものを本当に理解していなかればこの場面は描けなかったということが分かる。かつて木下恵介という本物の映画人がいて、本物の映画を作っていた。そして、その人は、世界の理不尽さに怒り、人に対して圧倒的共感を持って人生の厳しさと美しさを描き続けた。僕もそうありたいと心から思う。
一般の方のおすすめコメント
- Comment登場人物の全てが懸命に生きている姿に心を打たれ、強く生きるとはどういう事かを教えられました。なぜか、冒頭の子どもたちが歌う「七つの子」にはいつも感動してしまいます。教師と教え子という関係を超越した絆に魅了され、自分も人生の宝になる様な人との繋がりを持ちたいと思います。松メガネ/40代
- Comment亡き母が戦後、疎開先から帰って来て学校で初めて観た映画だそうで、反戦、無垢な子供達を楽しく助ける、今にも通じるメッセージ、古典であり、ベストです。映画、ドラマ好きだった母は、デジタル、リマスターを観ていず、遺影に見せてあげたいので。香川友子/50代