ソナチネ
公開年:1993年/上映時間:94分
著名人のおすすめコメント
- 立田敦子映画ジャーナリスト降板した深作欣二から引き継いだ監督デビュー作『その男、凶暴につき』、『3×4X10月』、『あの夏、いちばん静かな海。』に続く監督第4作目で、主演・脚本・編集も手がけている。ヤクザを主人公に “フィルム・ノワール”的な設定で映画は始まるが、空と海の青さが眩い沖縄では、暴力団の抗争よりも、人生に疲れ、死に向かうしかないひとりのアウトサイダーの哀れと可笑しみが浮き彫りとなる。主人公をビート・たけし名で演じる北野の存在感は圧巻だが、その後に起こったバイク事故を知っている今では、主人公にその生死観をどうしても重ね合わせてしまう。
ストーリーの省略、独特の“間”、様式化されたバイオレンスシーンなど、北野映画の美学が詰まっているが、映画監督として勢いにのった天才が、従来の方程式を度外視し、やりたい放題やっている自由さに「映画」の醍醐味を感じる、切れ味抜群の傑作。
一般の方のおすすめコメント
- Comment暴力シーンの残酷さと、(沖縄の)風景の美しさが同時に存在する、いつまでも余韻に浸っていられる作品ですこみこみ/40代
- Comment北野ブルーと沖縄の青い海の画面作りや久石譲の音楽が印象的でキャラクターも皆良くて定期的にこの世界観を味わいたくなる。emo/20代