今回、彰をはじめとする特攻隊のメンバーをキャスティングするにあたり、「役に合っていること」が第一条件なのはもちろん、当時の陸軍は階級に関わらず坊主頭であったという史実に沿うため「リアルに坊主頭にしてくれる人」という条件も外せませんでした。ところが主演の水上さんを筆頭に、石丸役の伊藤健太郎さん、板倉役の嶋﨑斗亜さん、寺岡役の上川周作さん、加藤役の小野塚勇人さんは、坊主頭になることを快諾。
解禁となった映像には、そんな特攻隊員を演じた俳優たちの決意が感じられる、クランクイン前に行われた断髪式の様子が収められています。自らの髪にハサミをいれ、少しずつ丸刈りになり、役に入っていく面々の貴重な姿をみることができます。
自身の前髪をつかみ「切るところ間違えた」と前髪ぱっつんスタイルになってしまいはにかむ上川さん、「全然未練ないです」とサクサクと髪を切る潔さを見せる小野塚さん、「うー」と若干の躊躇を見せながらも少しずつ切り進め、切った髪を持ち帰ることにした最年少の嶋﨑さん、坊主になった自身の頭をなでながら「見慣れない」と笑う伊藤さんと、初めて丸刈りにしたメンバーの反応はそれぞれだが、一様に恥ずかしそう。一方、学生の頃から野球部で、すでに坊主を経験している水上さんは、坊主にすることよりも史実に近い坊主頭に近づけるためミリ単位まで気にするこだわりを見せていました。
みんなで坊主頭にしたこの断髪式を経たことで、特攻隊員を演じた面々のチームワークがこの時すでに生まれているように見えます。最後には互いに「似合っている」と褒め合い嬉しそうに笑顔を見せていました。大ヒットを続ける本作の裏側には、出演した俳優たちの作品にかける思いがあります。彼らの熱演を是非劇場で一緒に涙を流しながら確かめてください。