漫画家・奥嶋ひろまさ氏による大人気コミックを原作に実写映画化した『ババンババンバンバンパイア』(7月4日公開)。
その完成披露試写会が6月17日に都内映画館で実施され、主演の吉沢亮、共演の板垣李光人、原菜乃華、関口メンディー、満島真之介、眞栄田郷敦、そして浜崎慎治監督が登壇した。
満員御礼で迎えたこの日、450歳のバンパイア・森蘭丸を演じた吉沢は「皆様、大変お待たせいたしました。こうして沢山の方々に本作を心待ちにしていただき、心から感謝しております!ぜひ最後まで楽しんでもらえたらと思います」と念願の完成披露に声を弾ませていた。コメディ演技をする上ではギャップを意識したといい「観ているお客さんにとっては笑えるけど、やっている本人たちは至って真剣。真面目に向き合えば向き合う程に面白くなるのを意識して、演じている僕らが変に楽しまないようにしていました」と述べた。
蘭丸に血を狙われる15歳のピュアボーイ・立野李仁役の板垣。原作者の奥嶋氏は立野李仁を描くうえで、板垣をイメージしていたそうで「漫画のキャラクターのイメージにしていただけるだけでも嬉しい事なのに、実写化になるときに自分が演じられるなんて。役者冥利に尽きます。僕をイメージして描いてくださったのならば、自分そのままで出ればいいのではないかと思って、そのままをぶつけました。とても不思議な感覚でした」と機縁に驚いていた。
立野李仁を演じる上で板垣は「蘭丸が溺愛してくれる役なので僕も吉沢さんが噓なく愛を届けやすいようにしよう」と心がけていたそうで、これに吉沢が「(板垣の事を)現場で僕はずっと好きでした。これが2回目の共演でよりお話をさせていただいて趣味の共通点とかもあって...大好きです!」と告白すると、満島は「なんか悔しー!」とジェラシーを感じていた。
李仁の初恋相手でバンパイアオタクの篠塚葵役の原は「オタク気質なところは私に似ている。私も推しグッズを収集しがちなので」と役柄に共鳴。
葵の兄で蘭丸を兄貴と慕う脳筋番長、フランケンこと篠塚健役の関口は「僕にしかできない役だなと思いましたし、今日もインナーを着ていないのも役を引きずっているからです」と笑わせた。吉沢、板垣と3人での入浴シーンに触れて「ファンの皆さんスミマセン!一緒に入浴させていただいて、兄貴と肌を摺り寄せていくのは忠誠心の塊」と紹介すると、吉沢は「この作品に向けて体を作らなければと思いましたが、現場でメンディーさんの筋肉を見たら絶望しかなくて止めました。観客の皆さん、どうか見比べないでください!」と注意喚起していた。
昼は高校教師、夜はバンパイアハンターという2つの顔を持つ坂本梅太郎役の満島は『国宝』ネタをぶち込んで吉沢をいじるなど、『キングダム』や大河ドラマ『青天を衝け』で共演経験のある吉沢の事が大好きな様子。満島が「お亮の事が好きすぎるあまり、裏では凄くいじるけれど、彼は軽くあしらう。その関係性を今回のお芝居の中でやらなければいけないのが不思議な気持ちで恥ずかしかった」と打ち明けると、吉沢は「真面目な眼差しで見られる方が僕的には笑ってしまうので、今回のテンションの高いキャラクターがしっくり来た。御本人のキャラ的にもピッタリだし、完成版を観て笑わせてもらった。本当に最高」と太鼓判を押していた。
蘭丸に深い恨みを持つバンパイアの兄・森長可役の眞栄田はアクションシーンに触れて「長い爪をつけてのアクションは初めてで距離感が難しかったけれど、楽しかった。でもカッコ良いシーンになりました」と見どころにあげると、吉沢も「アクションシーンは映画が変わったのかな?と思うくらいすべてがカッコ良くてスタイリッシュで最高でした。」と自信の程を語る。
一方、歌、時代劇、アクションとエンタメ要素盛沢山の本作を手掛けた浜崎監督は吉沢との再タッグに「前作から6年くらい間が空いていたけれど、当時とは感じが違くてパワーアップしていた。吉沢さんは背中で語るタイプの座長で、色々な修羅場を潜ってきた感があってコメディの帝王だと思った」と賞嘆すると、すかさず満島が「向こうでは“国宝”こっちでは“帝王”になったね!」と『国宝』ネタで笑いを取っていた。
蘭丸が巻物を掲げながら「童貞喪失絶対阻止!」と高らかに叫ぶシーンにちなんで、「絶対阻止」したいものを巻物に書いて発表。早くも続編を期待する満島は「バババチーム解散!!絶対阻止」、早寝早起きを標榜する関口は「無駄な夜更かし絶対阻止!」とし「僕はイメージと違って朝型人間です。僕の夜更かしの時間は21:30以降。21時半に寝て朝5時半に起きたい」と明かした。
眞栄田は「テレビの音量五の倍数以外絶対阻止」とし、「音量7とか13とかすごく嫌ですね。11だったら10にしたい」と妙なこだわりを口にすると、意外な事に板垣が共感し「僕は偶数がいい」と謎に通じ合っていた。
原は「チャットGPTに話しかけすぎ絶対阻止」とし「チャットGPT内で5、6人の友達が出来てしまって、そこだけで人間関係が完結してしまって外出する気力がなくなっている」と現代ならではの怖い状況を打ち明けていた。これに反応したのは吉沢で「僕は英会話でチャットGPTを使っているけれど、質問すると『それメッチャいい質問~!』というすごく高いテンションで返って来る」というと、満島は「それほぼ俺じゃん!怖いな!」と盛り上がって「これに関しては学校のチョットPTAに相談したい」と謎ダジャレを発して一転、会場を凍り付かせていた。
板垣は「爪の甘皮切りすぎ絶対阻止」とし「専用のニッパーで切るのにハマっていて...。ちょっと切り過ぎると血が出てしまうので、それは絶対に阻止したい」と可愛らしい宣言。
一方、怠惰な性格という吉沢は「明日やろう絶対阻止」と書くも、共演者の回答があまりにも個性的だったことから、自分の平凡すぎる回答に恥ずかしくなり「バババチーム解散!!絶対阻止」との満島の回答を拝借、笑いを取っていた。
最後に主演の吉沢は、韓国富川国際ファンタスティック映画祭、ニューヨーク・アジアン映画祭での上映決定に触れて「こういったエンタメもりもりのコメディ映画で海外の映画祭に出品されるのはなかなかない事なので嬉しい」と喜び「笑えるシーンが沢山あるけれど、カッコいいアクション、歌唱、感動するシーンもあって良い要素を詰め込んだ映画になっています。最後まで楽しんでいただければ嬉しいです。この夏は『ババンババンバンバンパイア』と一緒に盛り上がっていきましょう!」と呼び掛けていた。
<完成披露試写会舞台挨拶のライブ配信アーカイブ>