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7/6(火)『キネマの神様』豊中市先行上映会舞台挨拶レポート

この度、7月6日(火)に<豊中市先行上映会舞台挨拶>が実施されました!

豊中市名誉市民である山田洋次監督とスペシャルゲストとして山田監督の大ファンでもある上沼恵美子が登壇し、本作の魅力や映画にまつわる二人の思い出のエピソードを対談形式で語りました。
数々の困難を乗り越えいよいよ公開まであと1か月に迫った中で、山田洋次監督と深い繋がりのある豊中市の皆様を前に映画に対する想いが語られる特別な舞台挨拶となりました。

本作は1960年代ごろの日本映画の黄金期と現代を舞台に、夢を追いかけ、夢に挫折しながらも“映画の神様”を信じ続けた主人公・ゴウが時代を越えて織り成す“夢”と“愛”と“奇跡”に満ちた感動の物語が描かれます。

そんな本作を観て、山田監督の大ファンで、毎回新作を楽しみにしているという上沼は、「しばらく席を立てないような感覚になる作品で、本当に泣きました」と語り、また「“松竹映画100周年記作品”という冠がついた作品ですから、少し仰々しい内容なのかと思っていましたが、全然そんなことなかった!さすが監督。」と感動しきり。
主役のゴウ役を志村けんさんが演じる予定だったことについても触れ、山田監督は「彼が亡くなって、どうしようかと思った」と当時の心境を語るも、上沼は「ジュリーはやっぱり男前だった」と志村の遺志を継ぎ代役を務めた沢田研二の演技を称賛しました!

また、本作のラストシーンについて、上沼は「監督の脳みそを覗いてみたいと思うほど感動した」と興奮気味で感想を伝え、山田監督があの演出は初めから頭にあったことを明かすと、「やっぱり監督は凄い。今でも現役でやられていることがもう普通じゃない!」とますます山田監督への尊敬の念を深めていました。

上沼が大の寅さんファンであることから決まった今回の豪華対談。
「私の体は「男はつらいよ」でできているといっても過言ではないほど大ファン。細胞が「男はつらいよ」で形成されていると言ってもいいくらい、もう大好き」と語り、その熱量に、場内は大爆笑。

特にお気に入りのシーンはやはりあのメロンの名シーンであることを明かすと、山田監督は「あのシーンは渥美さんに『寅はね、きっと悲しかったんだよ。悲しみのあまりああいう風に怒ったりしたんじゃないかな』と話したところ、そこから芝居がガラッと変わった」という貴重なエピソードを披露しました。
それを聞き上沼も「やはり天才同士ですね!」と感嘆しきりでした。

最後に、山田監督の作品のおかげで人生に色が付いたと語る上沼は、「監督のおかげで喋る仕事ができている。こんなに尊敬している人はいない。山田洋次監督は日本の宝と思っております!」と熱い想いを語ると、山田監督も「今日来てくださって本当に嬉しかった。これからも、人の心に灯がともり続けるような、そんな仕事をしたい」と語り、会場は温かい拍手で包まれ舞台挨拶は幕を閉じました。

山田監督の大ファンである上沼恵美子も感嘆したラストシーンに、どのような感動が待ち受けているのか。山田洋次監督最新作「キネマの神様」は、いよいよあと一か月後の8月6日公開となります。

<対談内容>
【上沼恵美子さん(以下上沼)】
コロナの中ありがとうございます。あまりに綺麗でびっくりしたでしょ?(笑)
監督、「キネマの神様」拝見いたしました。
松竹映画100周年記念の映画ということで、少し難しくてとっつきにくいイメージを勝手に抱いていましたが、全然そんなことなかったですね!
この映画は撮影所が舞台になっていますから、内輪のお話になってしまうのではないかと思っていましたが、さすが監督でございました。
最後ジーンときました。
ジュリーはやっぱり男前でしたね!あの役は志村けんさんが演じられる予定だったんですよね。
【山田監督(以下監督)】
そうなんです。彼が亡くなって、どうしようかと思いましたね。
【上沼】
コロナもなかなか収束しないですね。映画に足を運ぶ方も少なくなって。
【監督】
一時は閉鎖されちゃってね。
【上沼】
監督は本当にお元気で。
体が元気とかそういうことだけではなくて、本当にすごいです。
私は一度監督の脳みそを拝見したい。
なぜ私が今日ここに座っているかといえば、私の体は「男はつらいよ」でできているといっても過言ではないほど大ファンです。
一作目は小学生の頃に観て、お正月の風物詩だったんですよ。細胞が「男はつらいよ」で形成されていると言ってもいいくらい、もう大好きで。
オファーをずっと待っていたんですが…泉ピン子さんは出ていましたね(笑)
【監督】
嬉しいなあ。
【上沼】
息子もハマりまして、全作観ております。
心の喜びとか、思いやりとか…そういうものが全て詰まっていて、学校よりずっと勉強になります。
昭和は輝いていましたし、やはりいい時代ですよね。マドンナもすごい。
私はリリーさんが好きです。
【監督】
浅岡ルリ子さんね。
【上沼】
キャスティングが素晴らしいです。
【監督】
運もありますね。
【上沼】
やっぱり一番笑うのは、メロンのシーン。
あれは大笑いするというより、どこか寂しいんですよ。
【監督】
あのシーンは、渥美さんに「寅はね、きっと悲しかったんだよ。悲しみのあまりああいう風に「怒ったりしたんじゃないかな。」と話したら、そこから芝居がガラッと変わったの。
【上沼】
そういう風に演出されて、渥美さんがお芝居を変えられるんですか!
やっぱり凄い方ですね。天才同士です。
天才といえば、「キネマの神様」のラストシーンのあの感動的な演出は最初から考えていたんですか?
【監督】
最初から頭にありました。
【上沼】
すごい。やっぱり何かが違いますよね。
やはりご高齢になられると、助監督の方が考えられていたりとかが多くなると思うのですが、監督は今でも現役ですものね。
全てご自分でやられるからすごいですよ。
【監督】
いや、若い時のようには動けていないですよ。
【上沼】
それはそうですよ!(笑)監督は本当にすごい。
私の人生に綺麗な彩を与えてくださいました。
山田監督の作品は、ポッと心に灯がともります。
主人なんかより、私の人生に影響を与えています!(笑)
結婚して44年になるんですが、なんでこんなに長く同じ顔を見ないといけないのかと思っています(笑)
この女の気持ちって、監督分かります?
【監督】
それは難しい問題だなあ(笑)
【上沼】
74歳で、ずーっと遊んでばっかり!
【監督】
いいですね。羨ましいなあ。
【上沼】
それにしても、監督という仕事は、人助けですね。
今家でも色々と監督の作品を観ることができますが、コロナになんか負けるな!と思います。
いま私が喋りの仕事ができるのは、監督のおかげです。
次の作品はなんだろうといつも楽しみにしていて、今回の「キネマの神様」。
本当に泣きましたね。
もうしばらく席を立てないような。
本当に、現役でずっとやられているというのはすごいです。
私は山田監督は日本の宝だと思っております。
【監督】
上沼さんに今日来ていただけると聞いて僕もびっくりして。
【上沼】
生きていてよかったです!本当に嬉しいです。ありがとうございます。

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