この度、10月25日(月)に公益社団法人 日本外国特派員協会にて本作を手掛けた堤幸彦監督と、ライブ演出を務めた松本潤さんが登壇し、記者会見を開催いたしました。
冒頭、松本さんから「本日はお集まりいただきありがとうございます。この映画が日本の皆さんのみならず、世界中のたくさんの人たちに楽しんでもらえることを願っています。」と日本語で話した後、海外の方に向けて自身で英語でも挨拶をしました。
これまで長年嵐の公演の演出・プロデュースを担当してきた松本さん。嵐として初のライブフィルムとなった本作について「まずこの映画作品のコンサートのディレクションをやらせていただいたことを光栄に思ってます。この作品をやるにあたって、自分たちが2020年いっぱいで活動を休止をすることが決まったタイミングで、嵐としてライブフィルムを作ったことがなかったので、結果的に20周年のライブをたくさんの人に見てもらえることになったので、映像としてしっかりと残しておきたいと自分たちも思いましたし、スタッフにもそういう考えがあると聞き、デビューする前からお世話になっている堤さんに監督をやっていただきたいという話をして、承認していただいたところからスタートしました。」と企画の経緯を説明しました。
20年前に嵐の初主演映画『ピカ☆ンチ LIFE IS HARD だけどHAPPY』を監督し長年にわたって嵐と共にしてきた堤監督は、今回久々に嵐と組んで「20年近く嵐の皆さんと仕事をしてきました。ドラマやピカ☆ンチ(シリーズ)だったり、プロモーションビデオもやらせていただいてますが、久々にお会いして仕事をした印象を言えば僕の中ではほとんど変わっていない。最初に出会った時の優しいイメージと変わっていない。もちろんこの日本の厳しい芸能界のトップを走るグループですから、仕事に対する厳しさはずっと保ち続けているのも僕の中では変わっていない。例えて言うなら親戚のおじさんというような気分です。」と話すと、それに対し松本さんは「嬉しいです(笑)」と照れながら応えました。
記者からの質問にも答えていく松本さんと堤監督。
まず「松本さんはコンサートの演出にも関わられていて、今回堤監督の演出が入るいわゆる映画のコンサートのディレクターにもクレジットされていますが、方向性や意見などで堤監督と事前に共有されていたものはあったのか」という質問に、松本さんは「まず堤さんに忙しい中コンサート会場に足を運んでもらって何度も見てもらいました。その中で、この曲はこういうことをやっているから撮り逃さないでほしい、この曲はこのイメージで作っているのでそのイメージを大事にしてほしい、というリクエストをさせていただきました。あとは125台のカメラで撮っていたので基本的には余すところがないので、編集の段階でちょっと僕からもリクエストすることはありましたが、あとは堤監督にお任せしました。」と長年付き合いのある堤監督との信頼関係も伝えつつ回答しました。
堤監督も「大変綺麗に構成された舞台だったんですね。私も舞台の演出家の一人ではありますが、ほれぼれするくらいのステージを作り上げられていました。通常そこに撮影のカメラが邪魔したりするのはあまりよろしくないんですが、ある程度のルールをキープしてくれれば好きに撮ってくれ、ということでジャニーズさんの中では例がないようなワイルドな撮影をさせていただきました。生涯記憶に残る仕事でした。」と嵐のコンサートの完成度の高さについて演出家としてコメント。
続けて堤監督に対し「好きになんでも撮っていいよと言われた上で何を撮りたいと思ったのか」と聞かれると、「何を撮りたかったかを説明するとこのメモ全部なので2時間くらいかかってしまいます(笑)」と会場を賑わせてから「色々とありますが、シンプルにステージにいて歌って踊ってお客さんとコミュニケーションをして、自分たちの思いをステージの上で爆発させるその姿から、彼らの人間性のようなものが見える。それを撮りたかったんですね。松本君なら松本君がどんな人間なのか、それを映したかったですね。」と説明しました。
完成した本作を見て松本さんは「僕自身は2018~19年の1年以上かけて回っていたツアーで50本くらい(コンサート)をやっていたので、(コンサートの)内容は映画を撮影する日には固まっていたので、細かいことをやるというよりは、いかに歌を届けるか、会場のファンの方々とどういう空間を作れるかという部分に集中できたライブだと思ってます。出来上がった映像を見て、堤監督が狙って撮ったということがポイントだと思いますけど、本当に自分たちが3時間半のライブの中で何を感じて、何をファンの人たちに届けようと思ったのかが強く映像に出ていると思います。親戚のおじさんじゃないと撮れない近さがあるというか(笑)、堤さんの愛も感じますし、なにより会場にいたファンの人たちと僕らの愛が如実に表れているんじゃないかと感じました。」とライブを思い返しながら話しました。
また125台のカメラで撮影された本作について、「緻密なプランニングが要されたと思いますが、お気に入りのシーンはありますか」という質問について、「舞台を作って、それを僕が撮って、それを観た舞台の演出家から答えていただいた方がいいかと思います」と堤監督に回答を促された松本さんは「噓でしょ(笑)」と、仲の良さを垣間見せ、「基本的にシームレスにつながるものが僕は好きなんですね。ブロックで分けるというよりはなるべくシームレスにいきたいと思って作りました。ライブ会場でライブを見る体感と、映像で見る体感は違ったりするので、本当だったらあと1秒長いところを、映像ではもう1秒早く来た方が見やすいとか、もうちょっと音が早くきたほうが聞きやすいみたいなことは計算して作ったので、映像になった時にその繋がりがよく見えるんじゃないかと思います。」と真っ直ぐに答えました。
またこの度の会見について世界中のFCCJの記者に向けて発表すると、世界中の記者からそれぞれの国での公開についての問い合わせのメールが寄せられたことを司会からお知らせが入ると、松本さんから「10月25日時点ですでに台湾、香港、マカオ、シンガポール、インドネシア、マレーシアの6つの地域での公開が決定しており、今後中国や韓国、ブルネイなど世界各地での公開に向けて調整をしております」と発表。
最後に堤監督は「いま私たちができる最大の力を集めて作ったライブフィルムです。ドルビーシネマというシステムで観ていただくと、より臨場感が楽しめると思いますので、ぜひたくさんの人に見てもらえたらと思います」と挨拶。
続けて松本さんは「撮影したのが2019年の年末、東京ドームで撮影させていただきましたけれども、ありがたいことにお客さんが満杯の状態で映像作品を撮影することが出来ました。今この国で、まだエンタメが元通りの環境になっていないということも、同時にこの作品を見ると感じる部分があると思います。自分たち含めてエンターテインメントが少しづつ回復していく、そんな願いも込めてたくさんの人にこの作品が届いたらいいなと思いますし、ここからまたみんなで楽しめるエンターテインメントを作れたら、それを楽しんでいただけたらと思っています」と熱くコメントし、会見を締めくくりました。
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