マルセイユ

フランス最大の港湾都市で、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏の首府、ブーシュ=デュ=ローヌ県の県庁所在地。紀元前600年にギリシアのフォカイア人が築いた植民都市「マッシリア」にはじまるフランス最古の都市。天然の良港に恵まれるマルセイユは貿易の中心地として発展し、現在もヨーロッパ第3の玄関港として110航路、120か国・360箇所以上の港と連絡している。現在のマルセイユには、26 世紀にわたる町の歴史を物語る貴重な遺産がある。例えば、マルセイユの人々が町の守護聖人とみなしている聖母マリアに捧げられたノートル・ダム・ド・ラ・ガルド・バジリカ聖堂、ナポレオン三世がウージェニー皇后に贈ったファロ宮殿、ル・コルビュジエが設計したシテ・ラディユーズ、ユネスコ世界遺産への登録候補となっているマルセイユの停錨地など。マルセイユのもう1つの見どころである海岸沿いの入江地帯カランクは、町の中心からすぐ近くにある国立公園。有名な海洋学者ジャック=イヴ・クストーは、このカランクで最初のダイビングを行い、古代遺跡を発見した。 船で沖合い15分のところにあるイフ城は要塞として建造された。17世紀からは監獄として利用され、小説家アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」の舞台にもなった。