世界の映画史上に燦然と輝く巨匠・小津安二郎の代表的名作「東京物語」。1953年公開の映画でありながら、70年近くの歳月を経た現在でも色褪せることなく、世界中で愛され続けています。
2012年1月に三越劇場にて、映画監督・山田洋次の脚本・演出で、劇団新派によって舞台化され、その後2013年7月には南座ほか全国でも上演を果たし、大きな反響を呼びました。
脚本・演出を手がけるのは、「男はつらいよ」シリーズをはじめとする人情劇を数多く送り出してきた映画監督・山田洋次。時代と共に家族の姿を描き続けてきた山田監督は、劇団新派の公演を観劇し、日本人のこころ、情緒、風情、そして日本語のもつ優しさ、美しさを大切にする劇団新派の姿に共感したことをきっかけに、2010年1月に三越劇場にて上演された『麥秋(ばくしゅう)』で初めて舞台の脚本・演出を手がけることとなりました。その後も山田監督と劇団新派のコラボレーションは続き、2012年1月『東京物語』、2018年1月『家族はつらいよ』と、新たな名作を生み出してきました。いまを生きる日本人に贈る、変わりゆく家族の物語を描いた本作をどうぞお楽しみください。
小津安二郎生誕120年、劇団新派創始135年!
映画「東京物語」と舞台『東京物語』
小津安二郎の代表作とも言える本作は、東京で暮らす子どもたちを訪ねた老夫婦を通して、戦後の日本における家族関係の変化を描いており、血の繋がりを超えた純粋な真心や人間関係の奥深さが多くの人々の心を揺さぶりました。2012年には、英国映画協会(BFI)発行の映画雑誌「Sight&Sound」が発表した「映画監督が選ぶベスト映画」で1位に選ばれ、同年1月には巨匠・山田洋次監督の手によって舞台化され、話題を集めました。
本作では、東京を訪ねる老夫婦の妻・平山とみ<映画では東山千栄子>を水谷八重子、夫・平山周吉<笠智衆>を田口守、戦死した次男の妻・平山紀子<原節子>を瀬戸摩純、長男・平山幸一<山村聰>を丹羽貞仁、幸一の妻・平山文子<三宅邦子>を石原舞子、平山家長女の金子志げの夫・金子庫造<中村伸郎>を児玉真二、三男・平山敬三<大坂志郎>を喜多村一朗、飲み屋の女将・加代<桜むつ子>を河合雪之丞、そして、長女・金子志げ<杉村春子>を波乃久里子が演じます。
また、映画「東京物語」とは異なり、舞台版では山田監督の意向により、「男はつらいよ」の舞台となった柴又の隣町である「葛飾区金町」に舞台が設定されていることも見どころの一つです。
創始135年を迎えた劇団新派が、総力を挙げて舞台版『東京物語』をお贈りいたします。
あらすじ
昭和28年の夏。 瀬戸内海の尾道から久しぶりに上京してきた老夫婦が子どもたちの家を訪ねるが、それぞれの生活で精一杯のため蔑ろにされてしまう。そんな中、戦死した次男の妻だけが親身になってくれる……
公演概要
【日程】 2024年1月2日(火)初日~26日(金)千穐楽
★2日のみ13:00開演
チケットホン松竹 0570-000-489 または 03-6745-0888 (10:00~17:00)
チケットWeb松竹(24時間受付)
*松竹HP
https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/mitsukoshi_2401/