REVIEW

レビュー

*順不同・敬称略

音楽は素晴らしい!なんて、しゃれた映画なんでしょう。音楽が平和を連れてくる。そのことが、この映画で何よりも、はっきりする。その懸け橋に、オーケストラを使った監督に、心からブラボーを!!

黒柳徹子(女優・ユニセフ親善大使)

音楽は、世界の共通言語。
未来を担う彼らの瞳が、
憎しみで閉ざされてしまわぬよう、
しっかりと隣人の瞳に応え、
希望の光を分かち合っていけるよう、
切に願う。

石丸幹二(俳優・歌手)

国や民族同士が憎しみ合い、紛争が絶えない愚かしさに対し、怒りをぶつけるように「ボレロ」が美しく演奏される。
これぞ現代の音楽映画。

山田洋次(映画監督)

「分かり合える」「許し合える」…構造的な暴力を無視して、安易な言葉を投げかけることはできないかもしれない。
大切なのは「それでも...」と相手に歩み寄る小さな一歩の積み重ねなのだと思う。

安田菜津紀(NPO法人Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)

音楽によって、民族対立から生まれた悲しみを乗り越え、憎しみの心が和らいでいく場面を、コソボ紛争後何度も経験しました。すべて「会う」ことから始まります。
彼らのボレロは、人間誰もが心の奥底に持っている共存共栄のハーモニーなのです。

柳澤寿男(バルカン室内管弦楽団音楽監督・指揮者)

『弦は銃じゃない、体の一部だ』
例えの「銃」に胸を抉られた。
あらゆる障害、葛藤のなかを乗り越えようとする姿は言葉に出来ないほどに美しく、魂を感じる。
祈りの想いが響き溢れるラストシーンは
脳裏に刻まれます。

宮本笑里(ヴァイオリニスト)

こんな悲しくて切ない音楽を聴いたのは初めての体験です。この2月、私はまさにイスラエルのテルアビブで、イスラエル・フィルハーモニーと1週間に渡りコンサートをしますが、世界平和を願わずにはいられません。音楽に力を!!

藤田真央(ピアニスト)

「音楽で世界を平和に」なんて夢物語なのかもしれない、命をかけて音を紡ぐ若者たちの姿に冷酷な現実を突きつけられます。
それでも対話を続けることの大切さと尊さ。多くの人に届いてほしい。

廣津留すみれ(ヴァイオリニスト)

古来より偉大な音楽家達の多くは、紛争や人種差別、政治的抑圧の中で激動の世界と戦いながら、それでも何かを伝えるために音楽を作ってきた。
この映画は、平和に慣れた我々によりリアルにその事実を突きつけてくる。

菊池亮太(ピアニスト)

この時代における最重要映画かもしれない。
ここまで心痛み、そしてここまで美しい映画を見たことがない。
極上に素晴らしい作品。

パレスチナとイスラエル。ナチスとユダヤ。
現代における最も難しい題材のひとつを見事に音楽と昇華させ、
映画として問題定義してくれた制作陣に心から敬意を表したい。

今はまだ難しいかもしれない。
けれどいつか、音楽は争いを越えることができると、
いつか、次世代の人々は憎しみでなく愛を、武器ではなく楽器を選んでくれると信じたい。

あまりに美しいボレロで、そう確信した。

音楽に関わる全ての人に、いや、現代に生きる全ての人にこの作品を観てもらいたい。
未来のために。

SUGIZO(ミュージシャン)

政治や憎悪の渦から逃れられない若者達が、それでも夢のために立ち向かって、音楽で一つに!・・・というだけのお話ではなかった。むしろ色々なこちらの思い違いをシニカルについてきて、何度も唸らされた。見てよかった!と思えるいい映画だった。ドヴォルザークやボレロを聴いて、これからは彼らのことを思い出すと思う。平和を願いながら。

二ノ宮知子(漫画家「のだめカンタービレ」「七つ屋志のぶの宝石匣」)

音楽の大きな力を見事に証明する Cinemagavia
イスラエルとパレスチナ紛争についての考え抜かれたドラマ Filmstarts
互いの感情が見事なまでに伝わってくる epd film
アラブ人とユダヤ人の平和の架け橋 The Berkshire Edge
音楽という世界共通の言語が、我々の心にハーモニーを奏でてくれる。もうこれ以上溝が深まらないようにと。 Madmass
心打たれる Filmstarts

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