陸軍
公開年:1944年/上映時間:87分/監督:木下惠介
私の好きな松竹映画
松竹は、100年に渡り約5,000タイトルの
映画を配給または製作し、映画史に輝く名作から、
コメディ、アクション、カルト作品まで、
さまざまな作品をお届けしてきました。
そんな中から、
“今、観たい映画”を
テーマに選んだ100本
をご紹介。
初めて出会う映画から、
今また見返したい作品まで、
新たな感動に出会える作品がきっとあるはず。
松竹社員による渾身のレコメンド文から探すもよし、
気になる を直感で選ぶもよし!
とっておきの1本を、
みつけてください!
出征する息子への母の本心を捉えつつ、本物の博多連隊数千人と沿道の大観衆を様々な手法で組み合わせ、適切な音楽とともに高揚させるスペクタルは斬新で、今の日本映画では到底敵わない感動を呼ぶ。
「子供に死んでこいなんて思う母親はいないでしょ」と、生前木下先生はさらりと語った。本作が「女々しい」 と当局の逆鱗に触れて上映禁止になった後、「映画なんて辞めちゃおう」と、若き天才は松竹に辞表を出し、故郷の浜松に帰った(原恵一監督「はじまりのみち」が描いている)。
映画監督の生き方としても敬服し、心に留める傑作である。