松竹は、100年に渡り約5,000タイトルの
映画を配給または製作し、映画史に輝く名作から、
コメディ、アクション、カルト作品まで、
さまざまな作品をお届けしてきました。

そんな中から、
“今、観たい映画”を
テーマに選んだ100

をご紹介。
初めて出会う映画から、
今また見返したい作品まで、
新たな感動に出会える作品がきっとあるはず。

松竹社員による渾身のレコメンド文から探すもよし、
気になる#タグを直感で選ぶもよし!
とっておきの1本を、
みつけてください!

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私の好きな松竹映画
蔡剣平
Profile
蔡剣平
映画研究者・評論家
映画研究者・評論家。中国独立新人映画賞「シネフィル・プライズ」共同発起人・選考委員。北京国際映画祭などでプログラマーを務め、また上映会など日中映画交流イベントの企画・運営を数多く行っている。
  • 切腹

    公開年:1962年/上映時間:134分/監督:小林正樹

    Comment
    『切腹』が初めて中国で上映されたのは、日本映画ブームを巻き起こした『君よ憤怒の河を渉れ』よりも1年前(1977年)でした。反戦映画『人間の條件』などで中国でもよく知られている小林正樹監督が、ヒューマニズムを通して描いたこの作品は、まさに武士映画というジャンルを超越した武士映画の最高傑作の一つと言っても過言ではありません。橋本忍の斬新な脚本と監督の素晴らしい演出術で、武士映画でありながら、武士道の虚飾と残酷さを容赦なく暴き出し、従来神格化されていた武士への辛辣な風刺によって、完璧な反武士映画になっていると思います。今でも模倣されている最後の決闘の真剣殺陣は言うまでもなく最高ですが、竹光での切腹シーンにも鳥肌が立つほどでした。