松竹は、100年に渡り約5,000タイトルの
映画を配給または製作し、映画史に輝く名作から、
コメディ、アクション、カルト作品まで、
さまざまな作品をお届けしてきました。

そんな中から、
“今、観たい映画”を
テーマに選んだ100

をご紹介。
初めて出会う映画から、
今また見返したい作品まで、
新たな感動に出会える作品がきっとあるはず。

松竹社員による渾身のレコメンド文から探すもよし、
気になる#タグを直感で選ぶもよし!
とっておきの1本を、
みつけてください!

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私の好きな松竹映画
前野裕一
Profile
前野裕一
キネマ旬報編集部
1968年2月17日、神奈川県生まれ。1994年キネマ旬報社に入社、『キネマ旬報』の編集に携わる。他に『キネマ旬報増刊 黒澤明と木下惠介』『森田芳光組』『誰かが行かねば、道はできない 木村大作と映画の映像』『アカデミー賞記録事典』『高倉健メモリーズ』などの編集を手掛ける。
  • 故郷

    公開年:1972年/上映時間:7巻/監督:山田洋次

    Comment
    「大きいものとはなんのことかいのう。時代の流れとか、大きなものには勝てんとか。なんでわしら、大きなものには勝てんのかのう」
    夫婦で営む石舟の家業を続けられず故郷を離れていく主人公(井川比佐志)が、最後の航海の途中、妻(倍賞千恵子)にこの言葉を言う。“胸をつかれる”とはこういうことだ。この映画が公開された70年代はもちろん、現代に至るまでこういう状況に置かれた人たちの、どうにもできない憤りを山田洋次監督はていねいに掬い上げ、代弁している。