松竹は、100年に渡り約5,000タイトルの
映画を配給または製作し、映画史に輝く名作から、
コメディ、アクション、カルト作品まで、
さまざまな作品をお届けしてきました。

そんな中から、
“今、観たい映画”を
テーマに選んだ100

をご紹介。
初めて出会う映画から、
今また見返したい作品まで、
新たな感動に出会える作品がきっとあるはず。

松竹社員による渾身のレコメンド文から探すもよし、
気になる#タグを直感で選ぶもよし!
とっておきの1本を、
みつけてください!

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私の好きな松竹映画
安藤紘平
Profile
安藤紘平
映画作家・
早稲田大学名誉教授
寺山修司に師事。繊細で独創的な表現力で知られる映像作家。作品は、ハワイ国際映画祭銀賞、モントルー国際映画祭グランプリなど数多く受賞。パリ、ニューヨーク、LA、東京、などの美術館に作品収蔵。
2001年、2005年パリにて安藤紘平回顧展開催。
  • 幸福の黄色いハンカチ

    公開年:1977年/上映時間:108分/監督:山田洋次

    Comment
    何故私はこんなありきたりともいえる映画に心惹かれるのだろう。 失恋して仕事を辞めドライブ旅行中のダメ男と、同じく失恋で傷心旅行中の女と、何やらいわくありげな中年男の情けないロードムービーである。 あの頃の私の親孝行と言えば、年に2・3回、寅さん好きの母に映画を観せ、帰りにうなぎをご馳走することだった。この日も、この映画なら母の好みだろうとたかを括って観に行った。 何しろ題名からして『幸福の黄色いハンカチ』で、ポスターには満艦飾の黄色いハンカチが見える。結末はすっかりネタバレなのだ。にもかかわらず、なんと最後まで笑い、感動し、気が付けば目も潤んでいた。 母もこの後再び一人で観に行ったようだ。そう、何度観ても面白い。名作とは結末を知るために観るのではないのだろう。だから、こんなネタバレのタイトルでも構わない。私は、今は亡き母を思い出すたびに、この映画を観て笑う母の笑顔が浮かんでくる。