松竹は、100年に渡り約5,000タイトルの
映画を配給または製作し、映画史に輝く名作から、
コメディ、アクション、カルト作品まで、
さまざまな作品をお届けしてきました。

そんな中から、
“今、観たい映画”を
テーマに選んだ100

をご紹介。
初めて出会う映画から、
今また見返したい作品まで、
新たな感動に出会える作品がきっとあるはず。

松竹社員による渾身のレコメンド文から探すもよし、
気になる#タグを直感で選ぶもよし!
とっておきの1本を、
みつけてください!

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私の好きな松竹映画
市山尚三
Profile
市山尚三
映画プロデューサー
1963年生まれ。松竹で「無能の人」、「フラワーズ・オブ・シャンハイ」、オフィス北野で「罪の手ざわり」等をプロデュース。2000年に映画祭・東京フィルメックスを立ち上げ、現在に至るまでディレクターを務めている。
  • みな殺しの霊歌

    公開年:1968年/上映時間:90分/監督:加藤奏

    Comment
    東大紛争が日本中を震撼させていた1968年にあだ花のように公開された恐るべき傑作。松竹映画史上、最も救いのない作品と言って過言ではないだろう。無垢な少年を死に至らしめた中年女性たちを佐藤允演じる逃亡中の殺人犯が次々と殺害してゆく復讐譚だが、その異常な設定を説得力あるものとする脚本(加藤泰、山田洋次の共作)が素晴らしい。「男はつらいよ」の公開を翌年に控えた倍賞千恵子のはかなげな美しさも忘れ難い。ラストシーン、佐藤允が一人つぶやく最後の台詞は涙なしに思い出さずにはいられない名台詞だ。