松竹は、100年に渡り約5,000タイトルの
映画を配給または製作し、映画史に輝く名作から、
コメディ、アクション、カルト作品まで、
さまざまな作品をお届けしてきました。

そんな中から、
“今、観たい映画”を
テーマに選んだ100

をご紹介。
初めて出会う映画から、
今また見返したい作品まで、
新たな感動に出会える作品がきっとあるはず。

松竹社員による渾身のレコメンド文から探すもよし、
気になる#タグを直感で選ぶもよし!
とっておきの1本を、
みつけてください!

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私の好きな松竹映画
矢田部吉彦
Profile
矢田部吉彦
東京国際映画祭
作品選定シニアディレクター
1966年、仏・パリ生まれ。小学生時代を欧州、中学から大学までを日本で過ごす。大学卒業後、大手銀行に就職。在職中に留学と駐在でフランス・イギリスに渡り、その間年間300本以上の映画を鑑賞し続け、帰国後、海外から日本に映画を紹介する仕事への転職に踏み切る。以後、映画の配給と宣伝を手がける一方で、ドキュメンタリー映画のプロデュースや、フランス映画祭の業務に関わるように。2002年から東京国際映画祭へスタッフ入りし、2004年から現在まで上映作品の選定を行う作品部の統括を担当。2007年よりコンペティションのディレクターに就任。
  • 切腹

    公開年:1962年/上映時間:134分/監督:小林正樹

    Comment
    極度に端正にして静謐な様式美と、暗く激しい情念が奔流する復讐劇が合わさった『切腹』は、芸術としての時代劇の輝ける金字塔である。橋本忍の見事な脚本を活かした小林正樹監督の最高傑作であり、時代劇に新たなリアリズムを導入することに成功した。
    撮影の宮島義男と美術の大角純一と戸田重昌が作り出す映像世界は切腹という残酷な行為に冷徹で荘厳な美しさをもたらし、音楽の武満徹による琵琶
    の音色が作品にモダンな個性を加え、仲代達矢は目線ひとつで場を支配し、三国連太郎の懐の深さが作品に奥行きを与える。まさに、日本映画最高峰の布陣が揃った正真正銘の傑作である。
    カンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞し、東洋美学の神髄を世界に知らしめた1本という意味においては、日本映画史上もっとも重要な作品の1本であるとも言えるだろう。