著名人のおすすめコメント
- 足立紳脚本家「いつかギラギラする日」を観るまでの興奮を今でもはっきりと覚えている。公開された1992年の4月に僕は鳥取から上京し映画学校に入学した。キンキラキンのハリウッド映画みたいなやつを作るぞと息巻いて上京したのだが、日本映画界が貧乏なことはすぐに分かった。そんなときに「いつかギラギラする日」の予告編が映画館で流れ始めた。興奮した。カッコいいタイトルと「頭蓋骨まで熱くなる」というキャッチコピーも最高だった。俺が作りたいのはこういうやつだよ!と学校の娯楽派友人たちと先行上映で観たはずだ。が、映画が終わると正直みんな微妙な顔つきになった。18歳のガキたちにはその時ちょっとダサく思えた。だが後年、なぜか繰り返し観ることになる。何がそんなに好きなのかは分からない。でもアホみたいに見返してはショーケンや木村一八のモノマネをしまくった。モノマネしたくなる日本映画が近ごろはない気がする。